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プリプロセスとエンコード : 帯域幅を最大限に利用する


帯域幅、またはビットレートとは、インターネットやネットワーク接続を通じてある一定時間に送信されるデータ量のことをいいます。
帯域幅の単位は、1 秒あたりのキロビット (Kbps) で示します。一般的な標準モデムは、14.4 Kbps、28.8 Kbps、または 56 Kbps などの受信可能なビットレートで表現します。これらの呼び方はすでに馴染みのあるものかもしれません。
これらの標準帯域幅に加え、100 Kbps、200 Kbps、またはそれ以上のビットレートでクリップを録音することができます。ただし、このような高い帯域幅が使用されるのは、通常、企業内 LAN やエンターテイメント ベースの Web サイトです。

接続可能な帯域幅は、通信に使用される平均帯域幅より大きくなります。したがって、28 Kbps 接続用テンプレートは実際には約 20 Kbps しか使用しませんし、56 Kbps 接続用テンプレートは実際には約 34 Kbps しか使用しません。これらの制約は、いろいろな点で録音に影響を及ぼします。
場合によっては、最大数のユーザ (すなわち最低接続スピードのユーザ) に配信することを優先するか、あるいは、コンテンツの品質を優先するかを判断する必要があります。

ストリーミング メディアの開発では、ターゲットとするユーザの接続帯域幅を適切に設定することが非常に重要です。リンクをクリックしたら、2、3 秒以内に再生が開始しないと、ユーザは不満を持つでしょう。また、使用帯域幅が広すぎてクリップが音飛びするようでは、別のチャンネルに切り替えられてしまいます。
帯域幅をどう使用するかという戦略の開発が、クリップの速やかな再生や音飛びの解消を保証するのに役立ちます。また、低速接続のユーザに良質のクリップを配信し、高速接続のユーザに高品質のクリップを配信する方法を工夫する必要もあります。


プレゼンテーション データを Player の接続帯域幅に合わせる


バッファリング

RealOne Player や RealPlayer は、各ストリーミング クリップのデータ貯蔵庫としてバッファを使用します。Player へのストリーミングに伴ってデータがバッファに格納され、Player のクリップの再生に伴ってバッファから取り出されます。バッファを使用すると、使用可能な帯域幅が低下しても、プレゼンテーションが停止しないようにすることができます。たとえば、ネットワークが混雑して数秒間データの流れが停止すると、Player はバッファされたデータを使用してクリップの再生を続行します。目標は、初期バッファリングを最小にし、再バッファリングを行わないようにすることです。


初期バッファリング (プリロール)

Player は、クリップの再生前に数秒間データをバッファリングします。また、すべてのクリップにはプリロールという初期バッファリングが必要になります。適切な帯域幅を使用するクリップを開発すると、プリロールを許容レベルに維持することができます。各クリップのプリロールは短く (たとえば 15 秒未満に) することが望まれます。RealAudio と RealVideo のエンコード ツールは比較的短いプリロールを実現します。ただし、別のクリップでは、クリップの作成方法によって、プリロールが決定します。

SMIL を使用することで、クリップ間のプリロールをマスクできます。
詳細については、「RealSystem Version 8 プロダクション ガイド」の Chapter C 「高度な作成テクニック」にある、「クリップ間のスムーズな移行」を参照してください。


再バッファリング

クリップ データの配信が停止し、クリップのバッファが空になると、Player はクリップの再生を停止し、再びデータを格納するか、再バッファリングを行う必要があります。場合によってはユーザの使用可能な帯域幅が長時間低下するので、この現象は避けられません。ただし、マルチクリップ プレゼンテーションを開発する場合、再バッファリングを不要に発生させないようにタイムラインを慎重に検討する必要があります。再バッファリングは少ない帯域幅を多くのクリップが奪い合うような状況で発生する可能性があります。


対象とするユーザの帯域幅

ストリーミング プレゼンテーションがユーザの接続帯域幅をすべて使い切るようなことがあってはいけません。ネットワークのオーバーヘッド、エラー修正、消失したデータの再送などのために、常に帯域幅を残しておく必要があります。そうしないと、頻繁に再バッファリングが行われることになります。

次の表では、一般的なネットワーク接続でのストリーミングの最大速度を示します。たとえば、28.8 Kbps モデムの場合、プレゼンテーションは 20 Kbps 以下の転送速度でデータをストリーミングする必要があります。


最大ストリーム速度

対象ユーザ最大ストリーム速度
14.4 Kbps モデム10 Kbps
28.8 Kbps モデム20 Kbps
56 Kbps モデム34 Kbps
64 Kbps ISDN45 Kbps
112 Kbps ISDN 回線 2 本分80 Kbps
企業内 LAN150 Kbps
256 Kbps DSL / ケーブル モデム225 Kbps
384 Kbps DSL / ケーブル モデム350 Kbps
512 Kbps DSL / ケーブル モデム450 Kbps

その他の接続スピードについては、最大ストリーミング速度を次のように計算します。

  • ダイヤルアップ モデムのようなアナログ接続では、接続帯域幅の約 75 % になります。
  • DSL やケーブル モデムのような高速デジタル接続では、接続帯域幅の約 90 % となります。

マルチクリップ プレゼンテーション

複数のクリップを同時に再生する場合、そのクリップの合計のストリーミング速度が最大接続速度を超えてはなりません。
たとえば、RealPix クリップが 12 Kbps で、RealAudio クリップが 8 Kbps でストリーミングされる場合、合計では 20 Kbps のストリーミングになるので、28.8 Kbps 以上のモデムであれば、同時に再生することができます。
しかし、RealPix クリップが 12 Kbps で、RealAudio クリップが 16 Kbps でストリーミングされる場合は、合計では 28 Kbps のストリーミングになり、モデムにオーバーヘッド用の帯域幅がなくなってしまい、スムーズに再生することはできません。このようなプレゼンテーションでは、頻繁に再バッファリングが発生します。


最高速度以下でのストリーミング

プレゼンテーションは、上の表にある最高速度でストリーミングする必要はありません。場合によっては、クリップを最高速度以下でストリーミングしてもかまいません。

  • 別のネットワーク アクティビティを実行するために、十分な帯域幅を残す必要がある場合があります。たとえば、インターネットのラジオ ステーションをストリーミングする場合、ユーザが Web ページを表示できるように帯域幅を残す必要があります。
  • 帯域幅は、ローカル エリア ネットワーク (LAN) のユーザ全員で共有されます。LAN の負荷が高い場合、150 Kbps LAN の目標速度が大幅に下がる場合があります。イントラネットの場合は、LAN の管理者が最大ストリーム速度を決定する必要があります。

RealAudio と RealVideo

Helix Producer、RealSystem Producer などの RealAudio と RealVideo のエンコード ツールでは、ソース オーディオやビデオ ファイルをプリロールのほとんどないターゲット接続にストリーミングされるクリップに入れることができます。しかし、低い帯域幅のユーザに配信するためにツールがファイルを大幅に圧縮する必要がある場合は、クリップの品質が低下する可能性があります。このため、クリップが正常にストリーミングされても、期待された結果が得られないこともあります。確実に良い品質で再生するには、ソース ファイルの作成時にストリーミングの帯域幅に注意してください。ダイヤルアップ モデムを使用するユーザをターゲットにする場合には、特に注意が必要です。


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