この章では、RealProducer 11 で新たに追加された機能と、削除された機能について解説します。 RealProducer または Helix Producer の旧バージョンからのアップグレードに関する留意事項についても説明します。
RealProducer 11 では、以下の新機能が導入されました。
RealProducer 11 は 3 つのレイテンシー モードを備えており、ライブ ブロードキャストにおけるエンドツーエンド レイテンシーを短縮できるようになりました。 また、このレイテンシー モードによって、パケット サイズやオーディオ スーパーブロック サイズを設定し、ご使用のネットワークに合わせてブロードキャスト パケットに最適化することもできます。
| 備考 : レイテンシーの短いブロードキャストは、ライブ ストリームをバージョン 11 以降の Helix Server に送信する場合にのみ機能します。 |
| 詳細情報 : 詳細については、「エンドツーエンド ブロードキャスト レイテンシー」を参照してください。 |
RealProducer 11 は、IPv4 (IP バージョン 4) アドレス、IPv6 (IP バージョン 6) アドレス、またはその双方をサポートするコンピュータおよびオペレーティング システム上にインストールして実行できます。 RealProducer 11 は、IPv4 または IPv6 アドレスを用いる Helix Server へのブロードキャストをサポートします。
| 詳細情報 : 詳細については、「IPv6 (Version 6 IP) アドレス」を参照してください。 |
RealProducer 11 では、プッシュ ブロードキャストで Helix Server にリッスン アドレスを送信する際、新しいデフォルト方式を使用します。 以前のバージョンの RealProducer では、リッスン アドレスは RealProducer がインストールされているコンピュータのデフォルトの IP アドレスに自動的に設定されていました。 NAT ファイヤーウォールを通して正常にブロードキャストを行うためには、手動でリッスン アドレスを変更する必要がありました。 新しいデフォルトでは、Helix Server 側で、受信した IP パケットからリッスン アドレスを決定します。このため、NAT (ネットワーク アドレス変換) ファイヤー ウォール経由の通信が容易になります。
| 詳細情報 : 詳細については、「リッスン アドレス」を参照してください。 |
RealProducer 11 では、.ra や .rm の拡張子を持つ RealAudio クリップをエンコードできます。 また、.rv、.rm、.rmvb の拡張子を持つ RealVideo クリップもエンコードできます。 ほとんどの場合、拡張子は入力メディアや選択したエンコーディング方法によって自動的に選択されます。
| 詳細情報 : ファイルの拡張子に関する詳細については、「単一の宛先と複数の宛先」を参照してください。 |
第 12 章に記載されている RealMedia Editor は、RealProducer Basic と RealProducer Plus の両方で使用できるようになりました。
デフォルトでは、RealProducer 11 は 256k DSL or Cable オーディエンスのみを使ってクリップやライブ ブロードキャストをエンコードします。 以前のバージョンでは、RealProducer Plus には 56k Dial-up と 28k Dial-up オーディエンスがデフォルトで組み込まれていました。 RealProducer Basic では 56k Dial-up と 28k Dial-up オーディエンスのみをデフォルトで使用していました。 ただし、RealProducer Plus または RealProducer Basic を使用して、任意のジョブに用いるオーディエンスを変更できます。
| 詳細情報 : オーディエンスの選択を参照してください。 |
以前のバージョンの RealProducer および Helix Producer に含まれていた次の機能は、RealProducer 11 では削除されています。
RealProducer 11 では、バージョン 9 以降の Helix Server に対してのみブロードキャストを行うことができます。 グラフィカル アプリケーションとコマンド ライン アプリケーション (-sg オプション) での、RealServer 8 以前のバージョンへの旧式ブロードキャストのサポートは廃止されました。
ジョブ ファイルが旧式のブロードキャスト モードを使用したライブ ブロードキャストを指定している場合は、RealProducer 11 のグラフィカル アプリケーションがジョブ ファイルを自動的にアップデートして、アカウント ベースのブロードキャストを代わりに使用します。 ただし、RealProducer 11 のコマンド ライン アプリケーションを使用してブロードキャストしたい場合は、アカウント ベースのモードを使用するよう、ジョブ ファイルを手動でアップデートする必要があります。 または、ジョブ ファイルをグラフィカル アプリケーションで開いて保存し、保存されたジョブ ファイルをコマンド ライン アプリケーションで実行することも可能です。
以降のセクションでは、ジョブ ファイルでのアカウント ベース ブロードキャストの指定について詳細に説明します。
RealVideo G2 コーデックは、RealProducer 10 以降からは削除されました。 RealVideo 8 コーデックが RealProducer で現在利用可能な最も旧式のコーデックであり、RealPlayer のバージョン 8 以降に対して再生の互換性があります。
「RealAudio 10 ステレオ ミュージック コーデック」で説明したように、64 Kbps より高いストリーミング ビット レートのステレオおよびステレオ サラウンド ミュージックのコーデックは、ATRAC3 に基づくコーデックから AAC に基づくコーデックに変更されました。
RealProducer 10 は RealMedia クリップとライブ ブロードキャストをエンコードする主要ツールとして、2004 年に Helix Producer の後継となったソフトウェアです。 以下のセクションでは、RealProducer 10 で導入され、RealProducer 11 にも組み込まれている機能について記載します。
RealVideo 10 は旧バージョンの RealVideo 9 や RealVideo 8 に比較して品質の面で著しい進歩を遂げています。 特に動きの速いシーンでは、RealVideo 10 でエンコードされたクリップのモーションはより明瞭でスムーズです。 RealVideo 10 形式のファイルは、バージョン G2 から 8 の RealServer または Helix Server でストリームできます。 これらのサーバでは、新しいコンテンツをストリームするためにプラグインをアップデートする必要はありません。
ヒント : RealProducer Plus のコマンドライン アプリケーションには、オーディエンス ファイルで選択されたビデオ コーデックを上書きすることのできる -vco オプションがあります。 詳細については、「ビデオ コーデックの変更 (-vco)」を参照してください。
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| 詳細情報 : 「RealVideo 10 コーデック」を参照してください。 |
RealProducer 10 では、AAC エンコーディング テクノロジに基づいた、ステレオ ミュージックとステレオ サラウンド用の新しいコーデックが導入されました。 これらのコーデックは、従来の ATRAC3 テクノロジに基づいたコーデックに代わるものでした。 RealProducer のグラフィカル ユーザ インターフェースでは、これらのコーデックは「RealAudio 10」という表記で示されています。
ATRAC3 コーデックを使用していたオーディエンス テンプレートの多くは、同じビット レートの新しい RealAudio 10 ステレオ コーデックを使用します。 新しいコーデックでは、RealProducer で使用可能なすべての入力ファイルをエンコードすることが可能であり、すべてのオーディオ プレフィルタを利用できます。 エンコードされた出力はクリップにもライブ ブロードキャストにも使用可能です。 ただし、RealAudio 10 コーデックは RealOne Player (コーデックの自動アップデートが必要です) 以降とのみ互換性を持つことに注意してください。 古いバージョンを使用している視聴者がコンテンツを再生しようとすると、アップグレードを求めるプロンプトが表示されます。
| 備考 : 96 Kbps より低速のビット レートでエンコードを行うステレオ ミュージック コーデックは AAC テクノロジを利用したものではありません。 これらは RealPlayer G2 または RealPlayer 8 との下位互換性があります (厳密には使用されているコーデックに依存します)。 詳細については、「ステレオ ミュージック コーデック」を参照してください。 |
RealProducer 10 では、5 または 6 チャネルのオーディオで入力ファイルのディスクリート マルチチャネル サウンド データを保持する、RealAudio マルチチャネル コーデックが追加されました。 DVD に見られるように、マルチチャネル サウンドは一般的に 6 つの独立したチャネルを持っており、通常 5.1 チャネルと呼ばれています。 RealProducer はマルチチャネル RealAudio を使用する、あらかじめ定義された下記のオーディエンス テンプレートを含んでいます。
| 詳細情報 : マルチチャネル エンコーディングに関する詳細は、「5.1 Multichannel オーディオ コーデック」を参照してください。 |
RealProducer 10 には、出力サイズを圧縮しつつも、入力オーディオ ファイルの完全な動的周波数を忠実に再現する、RealAudio Lossless コーデックが追加されました。 エンコードされたクリップは RealMedia の可変ビット レート フォーマット (.rmvb) で保存されます。 圧縮率は入力形式により異なりますが、サイズは通常入力ファイルの約半分になります。
| 詳細情報 : 詳細については、「Lossless オーディオ コーデック」を参照してください。 |
オーディオ遅延を補正するプレフィルタは、オーディオ入力がビデオの映像トラックと同期が取れていない場合に、オーディオのずれを補正します。 このフィルタを使用するには、ジョブ ファイルにより手動で指定を行う必要があります。
| 詳細情報 : 「オーディオ遅延補正プレフィルタ」を参照してください。 |
ジョブ ファイルを用いて、他のフィルタが適用される前、あるいは適用された後にビデオのサイズを変更することができます。 これにより、プレフィルタを適用する過程におけるどの時点においても、柔軟にビデオのサイズを変更することが可能です。
| 詳細情報 : 「ビデオのサイズ変更の方法」を参照してください。 |
RealProducer 10 ではエンコーディング コンプレキシティ (複雑度) モードとして、low、medium、high を設定できました。 このモード設定は Real Video 9、Real Video 10 および RealAudio Lossless の各コーデックに適用されます。 デフォルト値 high は最良の結果を生成しますが、最大の処理時間を必要とします。 コンプレキシティ レベルを medium か low に落とすと、エンコードにかかる時間は短縮されますが、品質の低下 (ビデオの場合) またはファイル サイズの増加 (ロスレス オーディオの場合) をもたらします。
| 詳細情報 : 「エンコーディング コンプレキシティ モード」を参照してください。 |
RealProducer のコマンド ライン アプリケーションまたはジョブ ファイルを使用して、単一の出力クリップに対して複数の RealMedia ファイルを作成できます。 これにより、オペレーティング システムに応じて通常 2 または 4 ギガバイトに制限されている単一ファイル サイズの上限を超えるクリップが作成可能となります。 たとえば、15 分ごとなどのエンコードの所要時間単位で、あるいはエンコードされるファイルのサイズ単位で、出力ファイルを作成できます。
| 詳細情報 : ジョブ ファイルにファイルのローリングを追加する方法については、「ファイルの宛先」を参照してください。 「出力と宛先のオプション」セクションには、コマンド ライン アプリケーションを用いた、ファイルのローリング設定に関する説明があります。 |
Helix Producer 9 で、同一のストリームを複数の出力先に書き込む複数宛先の使用が可能になりました。 これにより、たとえば、2 つの異なるファイルに書き込みを行ったり、ストリームをサーバにブロードキャストしながら同時にその内容をアーカイブ ファイルに出力したりできるようになりました。
RealProducer 10 には、この複数宛先機能を強化した、複数出力機能が導入されました。 複数出力機能によって、単一のエンコーディング セッション内で複数の宛先に対して異なるエンコーディング プロパティを使用することができるようになります。 複数出力機能には、次のようなさまざまな用途があります。
| 詳細情報 : ジョブ ファイルによって複数出力の定義が可能です。 詳細については、「ファイルとサーバの出力」を参照してください。 |
RealProducer 10 には負荷管理機能が追加され、CPU の制約が原因で生じる、ライブ入力に対するライブ ストリームのエンコーディング処理の遅延が解消されました。 エンコーディングの負荷を管理するために、RealProducer によってブロードキャスト ストリームの品質がどの程度変更されたかについての、詳細な情報が提供されます。
| 詳細情報 : 「ブロードキャストの負荷管理」を参照してください。 |
RealProducer 10 では、ジョブ ファイルの拡張性と堅牢性を強化するために、ジョブ ファイルの構文が変更されました。 新しいジョブ ファイル形式は入力、プレフィルタ、出力、ポストフィルタ、ストリームに汎用的な XML のタグ名を使用しています。 たとえば、旧形式のジョブ ファイルでは、黒レベル プレフィルタのセクションは次のようになっていました。
<blackLevelPrefilter> |
新しい形式のジョブ ファイルでは、黒レベル プレフィルタのセクションは次のようになります。
<prefilter xsi:type="blackLevelPrefilter"> |
| 詳細情報 : 「ジョブ ファイルのバージョン」も参照してください。 |
以降のセクションでは、以前のバージョンの RealProducer または Helix Producer から RealProducer 11 にアップグレードする際の留意事項に関して説明します。
Windows では、RealProducer 11 はデフォルトで以下の新しいディレクトリにインストールされます。
c:\Program Files\Real\RealProducer Plus 11 |
c:\Program Files\Real\RealProducer Basic 11 |
RealProducer 11 は以前にインストールされた RealProducer または Helix Producer を上書きしません。 RealProducer 11 とともに以前のバージョンを引き続き使用できます。
RealProducer 11 では RealProducer 10 と同じ形式のジョブ ファイルを使用しています。ただし、この形式は、Helix Producer 9 で用いられていた形式とは異なります。 古いバージョンのジョブ ファイルが検出された場合、RealProducer 11 は自動的にそのファイルを読み込み、新しい形式で保存します。 また、「設定ファイルの構文の更新」セクションで説明する方法で、旧形式のジョブ ファイルをアップデートすることも可能です。
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