戻る 次へ

第 11 章 : ブロードキャストの実行

ここでは、サーバの宛先とテンプレートを定義し、ブロードキャストを設定する方法について説明します。手順は、実行しているブロードキャストのタイプによって異なります。 ブロードキャスト オプションに関する基礎知識については、第 10 章を参照してください。

ヒント : ブロードキャスト時に、アーカイブ クリップとして出力をエンコードすることも可能です。 これを実行する手順については、「宛先クリップの作成」を参照してください。

アカウント ベースのブロードキャストの実行

アカウント ベースのプッシュ ブロードキャストは、設定が容易であり、信頼性の高いブロードキャスト ストリーム配信を提供します。 この方式では、バージョン 9 以降の Helix Server に対してストリームを送信することができます。 ここでは、RealProducer によって Helix Server へのモニタ接続が行われます。接続では、ユーザ名とパスワードによって、Helix Server へのアクセスに対する認証が実行されます。 Helix Server はこの接続を使用して、ブロードキャスト ストリームに関する統計情報を RealProducer に返信します。

詳細情報 : 設定の手順については、「アカウント ベースのブロードキャストの手順」セクションを参照してください。

アカウント ベースのブロードキャストの利点

Helix Server 上のモニタ ページにアクセスできない場合は、モニタ接続という機能を持つアカウント ベースのブロードキャスト方式の使用をお勧めします。モニタ接続からのフィードバックによって、無効なパスワードによるアクセス試行の失敗などを把握することができます。 また、RealProducer と Helix Server 間の接続が切断され、自動的に再接続された場合にも、その状態を把握することができます。

アカウント ベースのブロードキャストを設定するには、Helix Server の設定方法に関する基本的な知識が必要です。 Helix Server の IP アドレス、および Helix Server 管理者がサーバの認証データベースで定義した、エンコーダのログイン用の有効なユーザ名とパスワードが必要です。

アカウント ベースのブロードキャストの手順

アカウント ベースのブロードキャストにおける RealProducer、Helix Server、RealPlayer の関係を次の図に示します。

アカウント ベースのプッシュ ブロードキャスト

アカウント ベースのプッシュ ブロードキャスト

  1. RealProducer が、Helix Server に対するモニタ接続を確立します。 この接続によって、RealProducer は、Helix Server へのアクセス試行の認証に使用されるユーザ名およびパスワードを送信します。
  2. Helix Server がブロードキャストを認証し、その後、使用するサーバ ポートといった、ブロードキャスト接続の実行に必要な情報を RealProducer に通知します。
  3. RealProducer が Helix Server へのブロードキャスト ストリーム接続を確立します。 RealPlayer ユーザがブロードキャストを要求したかどうかにかかわらず、エンコード済みパケットの送信が開始されます。
  4. 通常、ユーザは Web ページのリンクをクリックすることによってブロードキャストを要求します。 この操作によって、RealPlayer が起動し、Helix Server からのブロードキャスト ストリームを要求します。
  5. Helix Server が RealPlayer にブロードキャストをストリームします。

アカウント ベースのブロードキャストでの Helix Server の準備

Helix Server では、最小限の設定で、アカウント ベースのブロードキャストを受信および配信できます。 次の各検討事項について、Helix Server 管理者に確認してください。これらは、『Helix Universal Server アドミニストレーション ガイド』の「ユニキャスト」の章に記載されています。

アカウント ベースでのサーバの宛先の定義

ここでは、RealProducer 上でアカウント ベースのブロードキャストを定義する方法について説明します。ブロードキャスト前であればいつでもサーバの宛先を作成できます。また、将来的な使用のために設定をテンプレートに保存することもできます。 設定では、Helix Server に関する次の情報が必要になります。

アカウント ベースのサーバの宛先を設定するには

  1. 複数のジョブが開かれている場合は、ジョブ マネージャ内で該当するジョブのファイル名をクリックします。
  2. [File (ファイル)]>[Add Server Destination (サーバの宛先を追加)] の順に選択し、[Server Destination (サーバの宛先)] ダイアログ ボックスを表示します。または、[Destinations (宛先)] エリアで、サーバのアイコンをクリックします。
  3. [Destination Name (宛先名)] フィールドにサーバの説明を入力します。この説明はユーザの参照用であり、ブロードキャストには影響しません。宛先をテンプレートとして保存すると、この内容がサーバ宛先ファイル名になると同時に、グラフィカル アプリケーションのテンプレート名になります。
  4. [Stream Name (ストリーム名)] フィールドに、ブロードキャスト ストリームの名前を入力します。 この名前はクリップ名によく似ているため、適切な拡張子を使用するように注意してください。固定ビット レートの場合は .rm、可変ビット レートの場合は .rmvb となります。この名前は、ブロードキャスト URL に表示されます。
  5. ストリーム名には、半角の大文字、小文字、数字、アンダーライン (_)、およびダッシュ (-) を使用することができます。スペースは使用できません。エンコーダ冗長性を使用している場合は、次のように、適切なストリーム デリミッタとエンコーダに固有の番号を含めます。

    live.rm.2
    

  6. [Beroadcast Method (ブロードキャスト方式)] プルダウン リストから、[Push, Account-Based Login (Helix Server) (プッシュ、アカウント ベース ログイン (Helix Server))] を選択します。
  7. [Server Address (サーバ アドレス)] には、ブロードキャストに使用する Helix Server の IP アドレスまたは DNS 名を入力します (「207.188.7.176」、「helixserver.example.com」など)。
  8. オプションの [Path (パス)] フィールドには、Helix Server 上のアーカイブまたはスプリットに使用する仮想パスを指定します。 シンプルな名前を使用し、その後にスラッシュを付けてください (「news/」など)。
  9. [Port (ポート)] には、Helix Server 上の HTTP ポートを指定します。デフォルト値はポート 80 で、サーバのデフォルトの HTTP ポートです。 アカウント ベースのブロードキャストの場合、RealProducer はモニタ接続を使用してこのポート上で Helix Server に接続し、ブロードキャスト ストリーム情報を配信します。 続いて、RealProducer と Helix Server は、ブロードキャスト データに対して使用する UDP ポートまたは TCP ポートのネゴシエーションを行います。
  10. [Username (ユーザ名)] および [Password (パスワード)] フィールドに、Helix Server の認証データベースで定義されているエンコーダの有効なユーザ名とパスワードを入力します。いずれかの値が間違っていると、ブロードキャストの接続は失敗します。 宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Remember password (パスワードを保存する)] をクリックすると、テンプレート ファイルにユーザ名とパスワードを保存できます。
  11. 警告 ! パスワードは、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレートに、プレーン テキストとして保存されます。パスワードを保存する場合は、これらのファイルで適切なセキュリティが確保されていることを確認してください。

  12. [Transport (転送)] では、[UDP] または [TCP] のラジオ ボタンをクリックして、ブロードキャスト ストリームに使用するプロトコルのタイプを選択します。UDP をお勧めしますが、ファイヤーウォールで遮断される場合があります。 TCP および UDP に関する詳細は、「ブロードキャストの転送プロトコル」を参照してください。
  13. 高度なブロードキャスト オプションを設定する場合は、[Advanced Options (高度なオプション)] ボタンをクリックします。 詳細については、「プッシュ ブロードキャストの高度なパラメータの変更」を参照してください。
  14. サーバの宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Templates (テンプレート)] ボタンをクリックして、[Save as Template (テンプレートとして保存)] を選択します。 これにより、今後のブロードキャストでサーバの宛先を再利用できます (詳細は 「サーバ テンプレートでの作業」を参照してください)。
  15. [OK (了解)] をクリックし、サーバの宛先を保存します。 宛先は、RealProducer メイン ウィンドウの [Destinations (宛先)] セクションに表示されます。宛先名を右クリックして、宛先の編集や削除が可能です。

アカウント ベースのブロードキャストの開始 / 停止

サーバの宛先設定を完了し、「ライブ オーディオやビデオを入力として使用する」の説明に従ってライブ入力を定義した時点で、[Encode (エンコード)] ボタンをクリックしてブロードキャストを開始することができます。 RealProducer は、ただちにライブ入力のエンコードを開始し、Helix Server にブロードキャスト ストリームを送信します。

このような設定がされている場合、アカウント ベースのブロードキャスト方式では、切断されたブロードキャスト ストリームが自動的に再接続されます。 モニタ接続によって、RealProducer は、ブロードキャストの統計、および Helix Server がブロードキャストを停止した場合の通知を受け取ります。 RealProducer がブロードキャストを停止すると、 はストリームを中断して、エンコード処理を停止します。 また、[Stop (停止)] ボタンをクリックして、ブロードキャストを中断することもできます。

詳細情報 : 進行中のブロードキャストのモニタについては、「統計のモニタ」を参照してください。

パスワードのみによるブロードキャストのセット アップ

アカウント ベースのブロードキャストとは異なり、パスワードのみによるブロードキャストはモニタ接続を確立しません。 したがって、ネットワークのオーバーヘッドは減少しますが、Helix Server からのフィードバックは受け取りません。 このブロードキャスト方式では、バージョン 9 以降の Helix Server に対してライブ ストリームを送信できます。ただし、スプリット構成内にレシーバとして Helix Server を設定する必要があります。

パスワードのみによるブロードキャストの利点

RealProducer と Helix Server の間にモニタ接続が設定されないため、パスワードのみによるブロードキャストでは、必要とされる帯域幅および RealProducer を実行するコンピュータの処理能力が少なくてすみます。これによって、特にサーバの宛先が複数ある場合などに、より効率的なブロードキャストが可能となります。 また、パスワードのみによるブロードキャストの場合は、RealProducer に送信するブロードキャストの統計情報を生成する必要がないため、Helix Server での負荷は軽減されます。

パスワードのみによるブロードキャストでは、接続が自動的に回復されます。 何らかの理由によりブロードキャストの接続が失敗した場合、RealProducer は Helix Server へのストリームの送信を継続します。ブロードキャストのメタデータ (ストリーム名など) およびパスワードは、一定の周期で自動的にストリームにエンコードされます。 以上により、Helix Server は、ストリーム データの受信が再開された時点でブロードキャストを回復します。

詳細情報 : 「メタデータ再送信間隔」では、Helix Server が切断されたブロードキャスト ストリームの回復に要する時間に影響を与える、パラメータに関する詳細が説明されています。

パスワードのみによるブロードキャストの欠点

RealProducer と Helix Server の双方を運用する場合にのみ、パスワードのみによるブロードキャストをお勧めします。 固有のパスワードで保護された各ブロードキャスト ストリームは、Helix Server 上で個別のレシーバ定義を必要とします。 したがって、このブロードキャスト方式では、必要となる Helix Server の設定がアカウント ベースのブロードキャスト方式よりも多くなります。 Helix Server からフィードバックが提供されないため、ログインの試行が失敗した場合に、RealProducer では確認することができません。 ただし、Helix Server のモニタを使用することにより、ブロードキャストの接続が確立されたがどうかを判断することができます。

パスワードのみによるブロードキャストの手順

パスワードのみによるブロードキャストでの RealProducer、Helix Server、RealPlayer の関係を次の図に示します。

パスワードのみによるプッシュ ブロードキャスト

パスワードのみによるプッシュ ブロードキャスト

  1. ブロードキャスト ストリームのエンコードが開始されると、RealProducer がストリーム パケットをただちに Helix Server のアドレスに送信します。ブロードキャスト パケットが受信されたというフィードバックは受け取らずに、ストリームのメタデータおよび Helix Server のログイン パスワードを、ストリームに周期的にエンコードします。
  2. 通常、ユーザは Web ページのリンクをクリックすることによってブロードキャストを要求します。 この操作によって、RealPlayer が起動し、Helix Server からのブロードキャスト ストリームを要求します。
  3. Helix Server が RealPlayer にブロードキャストを配信します。

パスワードのみによるブロードキャストでの Helix Server の準備

パスワードのみによるブロードキャストでは、RealProducer はトランスミッタとして動作し、Helix Server はスプリット構成のレシーバとして機能します。この非常に堅牢な設定を行う場合、構成の両端で設定を調整する必要があります。 スプリットの説明、および Helix Server をレシーバとして設定する方法については、『Helix Universal Server アドミニストレーション ガイド』の「トランスミッタとレシーバ」の章を参照してください。パスワードのみによるブロードキャストを実行する前に、次の検討事項について Helix Server 管理者に確認してください。

パスワードのみによるサーバの宛先の定義

ここでは、RealProducer 上でパスワードのみによるブロードキャストを定義する方法について説明します。ブロードキャスト前であればいつでもサーバの宛先を作成できます。また、将来的な使用のために設定をテンプレートに保存することもできます。 Helix Server レシーバの設定に関する、次の情報が必要になります。

パスワードのみによるサーバの宛先を定義するには

  1. 複数のジョブが開かれている場合は、ジョブ マネージャ内で該当するジョブのファイル名をクリックします。
  2. [File (ファイル)]>[Add Server Destination (サーバの宛先を追加)] の順に選択し、[Server Destination (サーバの宛先)] ダイアログ ボックスを表示します。または、[Destinations (宛先)] エリアで、サーバのアイコンをクリックします。
  3. [Destination Name (宛先名)] フィールドにサーバの説明を入力します。この説明はユーザの参照用であり、ブロードキャストには影響しません。宛先をテンプレートとして保存すると、この内容がサーバ宛先ファイル名になると同時に、グラフィカル アプリケーションのテンプレート名になります。
  4. [Stream Name (ストリーム名)] フィールドに、ブロードキャスト ストリームの名前を入力します。 この名前はクリップ名によく似ているため、適切な拡張子を使用するように注意してください。固定ビット レートの場合は .rm、可変ビット レートの場合は .rmvb となります。この名前は、ブロードキャスト URL に表示されます。
  5. ストリーム名には、半角の大文字、小文字、数字、アンダーライン (_)、およびダッシュ (-) を使用することができます。スペースは使用できません。エンコーダ冗長性を使用している場合は、次のように、適切なストリーム デリミッタとエンコーダに固有の番号を含めます。

    live.rm.2
    

  6. [Beroadcast Method (ブロードキャスト方式)] プルダウン リストから、[Push, Password-Only Login (Helix Server) (プッシュ、パスワードのみによるログイン (Helix Server))] を選択します。
  7. [Server Address (サーバ アドレス)] には、ブロードキャストに使用する Helix Server の IP アドレスまたは DNS 名を入力します (「207.188.7.176」、「helixserver.example.com」など)。
  8. オプションの [Path (パス)] フィールドには、Helix Server 上のアーカイブまたはスプリットに使用する仮想パスを指定します。 シンプルな名前を使用し、その後にスラッシュを付けてください (「news/」など)。
  9. [Port Range (ポート範囲)] に、RealProducer がブロードキャスト パケット (TCP または UDP) を送信する Helix Server 上のポート範囲を指定します。 ブロードキャストが開始されると、RealProducer と Helix Server は、実際に使用するポートに関するネゴシエーションを行います。デフォルトの範囲は、30001 〜 30020 です。
  10. [Password (パスワード)] フィールドに、Helix Server レシーバの定義で指定されているパスワードを入力します。値が間違っていると、ブロードキャストの接続は失敗します。 宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Remember password (パスワードを保存する)] をクリックすると、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレート ファイルにパスワードを保存できます。
  11. 警告 ! パスワードは、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレートに、プレーン テキストとして保存されます。パスワードを保存する場合は、これらのファイルで適切なセキュリティが確保されていることを確認してください。

  12. [Transport (転送)] では、UDP または TCP のラジオ ボタンをクリックして、ブロードキャスト ストリームに使用するプロトコルを選択します。UDP をお勧めしますが、ファイヤーウォールで遮断される場合があります。 TCP および UDP に関する詳細は、「ブロードキャストの転送プロトコル」を参照してください。
  13. 高度なブロードキャスト オプションを設定する場合は、[Advanced Options (高度なオプション)] ボタンをクリックします。 詳細については、「プッシュ ブロードキャストの高度なパラメータの変更」を参照してください。
  14. サーバの宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Templates (テンプレート)] ボタンをクリックして、[Save as Template (テンプレートとして保存)] を選択します。 これにより、今後のブロードキャストでサーバの宛先を再利用できます (詳細は 「サーバ テンプレートでの作業」を参照してください)。
  15. [OK (了解)] をクリックし、サーバの宛先を保存します。 宛先は、RealProducer メイン ウィンドウの [Destinations (宛先)] セクションに表示されます。宛先名を右クリックして、宛先の編集や削除が可能です。

パスワードのみによるブロードキャストの開始 / 停止

サーバの宛先設定を完了し、「ライブ オーディオやビデオを入力として使用する」の説明に従ってライブ入力を定義した時点で、[Encode (エンコード)] ボタンをクリックしてブロードキャストを開始することができます。 RealProducer は、ただちにライブ入力のエンコードを開始し、Helix Server にブロードキャスト ストリームを送信します。

パスワードのみによるブロードキャスト方式では、切断されたブロードキャスト ストリームが自動的に再接続されます。 ただし、Helix Server とのモニタ接続が行われないため、RealProducer は、Helix Server がブロードキャストを停止した場合に通知を受け取ることはありません。 [Stop (停止)] ボタンをクリックして、RealProducer からのブロードキャストを中断することができます。

ライブ ストリームのマルチキャスト

マルチキャストでは、対象とする Helix Server が何台であっても、RealProducer Plus は送信帯域幅を増やすことなく、同一のブロードキャスト ストリームを配信することができます。 マルチキャスト以外の配信 (パスワードのみによるブロードキャストを使用した複数の宛先サーバへの配信など) では、各サーバは個別のストリームを受信することになるため、RealProducer で必要となる帯域幅が増加します。 次の図はマルチキャストについて示したものです。これは Helix Server バージョン 9 以降で利用可能です。 マルチキャストは、RealProducer Basic では使用できません。

マルチキャストのプッシュ ブロードキャスト

マルチキャストのプッシュ ブロードキャスト

マルチキャストでは、RealProducer、Helix Server、およびマルチキャスト対応のネットワーク機器 (ルーターなど) が必要です。こうした環境はローカル エリア ネットワーク (LAN) でしばしば実現されます。 RealProducer またはいずれかの Helix Server で、インターネットを介してほかのブロードキャスト コンポーネントと通信する必要がある場合には、マルチキャストは使用できないことがあります。 マルチキャストが可能かどうかについては、ネットワーク管理者および Helix Server 管理者に確認してください。

ヒント : マルチキャストによるブロードキャストは、双方向接続に対応していない、片方向のサテライト ネットワーク上でのブロードキャストでも使用可能です。

マルチキャストでの Helix Server の準備

マルチキャストでは、RealProducer はトランスミッタとして動作し、Helix Server はスプリット構成のレシーバとして機能します。この設定を行う場合、構成の両端で設定を調整する必要があります。 スプリットの説明、および各サーバ をレシーバとして設定する方法については、『Helix Universal Server アドミニストレーション ガイド』の「トランスミッタとレシーバ」の章を参照してください。マルチキャストを設定する前に、次の検討事項について Helix Server 管理者に確認してください。

マルチキャストでのサーバの宛先の定義

ここでは、RealProducer 上にルチキャストでのサーバの宛先を定義する方法について説明します。マルチキャスト前であればいつでもサーバの宛先を作成できます。また、将来的な使用のために設定をテンプレートに保存することもできます。 Helix Server レシーバおよびネットワークのマルチキャストの設定に関する、次の情報が必要になります。

マルチキャストでのサーバの宛先を定義するには

  1. 複数のジョブが開かれている場合は、ジョブ マネージャ内で該当するジョブのファイル名をクリックします。
  2. [File (ファイル)]>[Add Server Destination (サーバの宛先を追加)] の順に選択し、[Server Destination (サーバの宛先)] ダイアログ ボックスを表示します。または、[Destinations (宛先)] エリアで、サーバのアイコンをクリックします。
  3. [Destination Name (宛先名)] フィールドにサーバの説明を入力します。この説明はユーザの参照用であり、ブロードキャストには影響しません。宛先をテンプレートとして保存すると、この内容がサーバ宛先ファイル名になると同時に、グラフィカル アプリケーションのテンプレート名になります。
  4. [Stream Name (ストリーム名)] フィールドに、ブロードキャスト ストリームの名前を入力します。 この名前はクリップ名によく似ているため、適切な拡張子を使用するように注意してください。固定ビット レートの場合は .rm、可変ビット レートの場合は .rmvb となります。この名前は、ブロードキャスト URL に表示されます。
  5. ストリーム名には、半角の大文字、小文字、数字、アンダーライン (_)、およびダッシュ (-) を使用することができます。スペースは使用できません。エンコーダ冗長性を使用している場合は、次のように、適切なストリーム デリミッタとエンコーダに固有の番号を含めます。

    live.rm.2
    

  6. [Beroadcast Method (ブロードキャスト方式)] プルダウン リストから、[Push, Multicast (Helix Server) (プッシュ、マルチキャスト (Helix Server))] を選択します。
  7. [Multicast Address (マルチキャスト アドレス)] に、ブロードキャスト ストリーム用のマルチキャスト アドレスを入力します。 これは 224.0.0.0239.255.255.255 の範囲でなければなりません。
  8. オプションの [Path (パス)] フィールドには、Helix Server 上のアーカイブまたはスプリットに使用する仮想パスを指定します。 シンプルな名前を使用し、その後にスラッシュを付けてください (「news/」など)。
  9. [Port Range (ポート範囲)] に、ブロードキャスト パケットが送信される Helix Server レシーバ上のポート範囲を指定します。 ブロードキャストが開始されると、RealProducer と Helix Server は、実際に使用するポートに関するネゴシエーションを行います。デフォルトの範囲は、30001 〜 30020 です。
  10. [Password (パスワード)] フィールドに、各 Helix Server レシーバの定義で指定されているパスワードを入力します。値が間違っていると、ブロードキャストの接続は失敗します。 宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Remember password (パスワードを保存する)] をクリックすると、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレート ファイルにパスワードを保存できます。
  11. 警告 ! パスワードは、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレートに、プレーン テキストとして保存されます。パスワードを保存する場合は、これらのファイルで適切なセキュリティが確保されていることを確認してください。

  12. 高度なブロードキャスト オプションを設定する場合は、[Advanced Options (高度なオプション)] ボタンをクリックします。 詳細については、「プッシュ ブロードキャストの高度なパラメータの変更」を参照してください。
  13. 宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Templates (テンプレート)] ボタンをクリックして、[Save as Template (テンプレートとして保存)] を選択します。 これにより、今後のマルチキャストでサーバの宛先を再利用できます (詳細は 「サーバ テンプレートでの作業」を参照してください)。
  14. [OK (了解)] をクリックし、サーバの宛先を保存します。 宛先は、RealProducer メイン ウィンドウの [Destinations (宛先)] セクションに表示されます。宛先名を右クリックして、宛先の編集や削除が可能です。

マルチキャストの開始 / 停止

サーバの宛先設定を完了し、「ライブ オーディオやビデオを入力として使用する」の説明に従ってライブ入力を定義した時点で、[Encode (エンコード)] ボタンをクリックしてマルチキャストを開始することができます。 RealProducer は、ただちにライブ入力のエンコードを開始し、Helix Server にブロードキャスト ストリームを送信します。

マルチキャストでは、メタデータの再送信間隔に基づいて、切断されたブロードキャスト ストリームが自動的に再接続されます。 ただし、Helix Server レシーバとのモニタ接続が行われないため、RealProducer は、Helix Server レシーバがブロードキャストを停止した場合に通知を受け取ることはありません。 [Stop (停止)] ボタンをクリックして、RealProducer からのブロードキャストを中断することができます。

プッシュ ブロードキャストの高度なパラメータの変更

[Server Destination (サーバの宛先)] ダイアログ内で [Advanced Options (高度なオプション)] ボタンをクリックすると、新たなダイアログ ボックスが表示され、そこでアカウント ベース、パスワードのみ、マルチキャストのプッシュ ブロードキャスト用の詳細設定を行うことができます。 これらの設定は、主に、ブロードキャスト ストリームが切断された場合に RealProducer が Helix Server に再接続するための方法、およびブロードキャスト ストリームにおけるデータ損失を防止する方法などに関連したものです。 最初はこれらのオプションをデフォルト値のままにしておき、RealProducer と Helix Server の間で切断やデータ損失が発生した場合にのみ設定変更を行うことも可能です。

備考 : 旧式プッシュ ブロードキャストに対する詳細オプションはありません。 プル ブロードキャストの場合は、Helix Server でエラー修正とメタデータのレートに関する定義を行います。 「プル ブロードキャストでのサーバの宛先の定義」の説明に従って、単一のプル ブロードキャスト パラメータの詳細設定を行うことが可能です。

TCP 再接続

TCP 再接続のオプションはデフォルトで有効になっています。この設定は、TCP モニタ チャネルを使用する、アカウント ベースのブロードキャストでの再接続方法に影響を与えます。また、ブロードキャスト プロトコルとして UDP ではなく TCP が選択されている場合には、パスワードのみによるブロードキャストでの再接続方法をコントロールします。 TCP 再接続は、サーバ定義ファイルの enableTCPReconnect プロパティで有効にします。

TCP 再接続間隔として、RealProducer が Helix Server に再接続試行を行う前に待機する秒数を設定します。 この秒数は、Helix Server からの応答がなかったためにオペレーティング システムにより TCP 接続が中断された時点で、計測が開始されます。 グラフィカル アプリケーションでは、[Time between attempts (試行間隔)] フィールドにこの値を設定します。 サーバの宛先ファイルでは、TCPReconnectInterval プロパティに値を設定します。1 秒以上の値を指定します。 0 は無効な値です。 デフォルト値は 10 です。

メタデータ再送信間隔

メタデータ再送信間隔は、UDP をトランスポートとして使用する、パスワードのみ / マルチキャストの各ブロードキャストにおいて、RealProducer と Helix Server が切断されたブロードキャスト ストリームを回復する方法に影響を与えます。 RealProducer が UDP のみを使用して Helix Server と通信を行う場合、サーバからのフィードバックを受け取らないため、ブロードキャスト ストリームが切断された場合に状況を認識することができません。

ストリームの損失を防止するため、RealProducer は、メタデータを周期的にブロードキャスト ストリームにエンコードします。 これにより、ストリーム名やレシーバのパスワードといった、Helix Server でストリームを再開するために必要となる情報が提供されます。 グラフィカル アプリケーションの場合は [Metadata resend interval (メタデータ再送信間隔)] フィールド、サーバ宛先ファイルの場合は metadataResendInterval プロパティに、RealProducer がメタデータをストリームにエンコードする間隔を指定します。 この値によって、ブロードキャストが切断された場合に RealPlayer で再接続が行われるまで、視聴者側では最大どの程度待機することになるかという目安の時間が決まります。 デフォルトは 30 秒です。

備考 : メタデータ再送信間隔は、TCP 転送を使用するパスワードのみによるブロードキャストには影響を与えません。 これらのブロードキャストでは、アカウント ベースのブロードキャストと同様に、「TCP 再接続」で解説した TCP 再接続の値が再接続の特性をコントロールします。

統計更新間隔

統計更新間隔によって、Helix Server がアカウント ベースのブロードキャスト中に統計レポートを RealProducer に送信する頻度が決定されます。これは、ほかのブロードキャスト方式では使用されません。 グラフィカル アプリケーションの場合は [Server statistics update... (サーバ統計の更新)] フィールド、サーバの宛先ファイルの場合は statisticsUpdateInterval プロパティに、秒単位で値を指定します。デフォルト値は 10 秒です。

パケット再送信要求とリッスン アドレス

Helix Server では、ブロードキャスト パケットが受信されなかった場合、まず転送エラー修正パケットを使用してブロードキャスト データの再構築を試行します (詳細は 「転送エラー修正 (FEC)」を参照)。 再構築に失敗した場合は、パケットの再送信を RealProducer に要求します。 ただしこの場合、RealProducer がパケットをバッファに保持しているかどうか、またはパケットがブロードキャストに有効な時間内に到着するかどうかは保証されていません。こうした再送信機能は、UDP 転送を使用するアカウント ベースまたはパスワードのみによるブロードキャストで利用されます。TCP 転送を使用するブロードキャストやマルチキャストでは無視されます。

パケット再送信

パケット再送信の機能はデフォルトで有効になっています。再送信要求によりネットワークのオーバーヘッドが多少増加するため、ネットワーク帯域幅の使用を厳格に制御する場合はこの機能を無効にすることがあります。 この設定を行うには、グラフィカル アプリケーションでパケット再送信オプションのチェックボックスをオフにするか、またはサーバ宛先ファイルの allowResends プロパティで値を False に指定します。

備考 : Helix Server レシーバの設定で、再送信要求機能を無効にすることができます。 この場合、Helix Server からの要求自体が行われないため、RealProducer の設定は関係ありません。

リッスン アドレス

リッスン アドレスでは、RealProducer が Helix Server からのパケット再送信要求をリッスンする場合に使用する IP アドレスを設定します。 RealProducer が動作しているコンピュータに複数の IP アドレスが設定されている場合は、グラフィカル アプリケーションの [Listen address (リッスン アドレス)] ドロップダウン リストから IP アドレスを選択するか、または直接 IP アドレスを入力します。 サーバ宛先ファイルでは、listenAddress プロパティの値に IP アドレスを追加します。

ヒント : ネットワーク アドレス変換 (NAT) を使用するファイヤーウォール経由でブロードキャストしている場合は、リッスン アドレスにファイヤーウォールの IP アドレス、または、「0.0.0.0」の値を設定します。 値を「0.0.0.0」に設定することにより、Helix Server がどのような IP アドレスを使用している場合でも RealProducer への接続が可能となります。ただし、接続には有効なパスワードが必要です。

転送エラー修正 (FEC)

FEC (Forward Error Correction: 転送エラー修正) を使用した場合、RealProducer はエラー修正パケットをブロードキャスト ストリームに追加します。 ブロードキャスト データを含んだパケットが失われた際、Helix Server はエラー修正パケットを使って多くの場合にデータを再構築することができます。転送エラー修正は、UDP 転送を使用するブロードキャストに対して適用されます。データ転送に TCP を使用するブロードキャストでは、この設定は無視されます。

転送エラー修正を使用する場合、グラフィカル アプリケーションの [Partial stream redundancy (部分的なストリーム冗長性)]フィールド、またはサーバ宛先ファイルの fecPercent フィールドで設定された値は、転送エラー修正に割り当てられたブロードキャスト ストリームの比率を示します。この値を大きくすると、パケット損失はより減少しますが、ストリームに必要な帯域幅が増加します。標準値は 20 パーセントで、これは、パケットの 5 分の 1 がエラー修正用であることを意味します。また、エラー修正がオフの場合に対して、ストリームは全体の 20 パーセント以上の帯域幅を使用します。

備考 : FEC を使用した場合、RealProducer と Helix Server の間の帯域幅のみが増加します。 Helix Server が RealPlayer 視聴者に配信するブロードキャスト ストリームの帯域幅には影響はありません。

ヒント : 転送エラー修正 (FEC) が最も有効に機能するのは、インターネットなど、損失の大きいネットワーク上でブロードキャスト ストリームを送信する場合です。 RealProducer と Helix Server が同一のローカル エリア ネットワーク上にある場合は、エラー修正を使用する必要はありません。

詳細情報 : パケットの再構築が失敗すると、Helix Server は失われたパケットの再送信を要求します (詳細は「パケット再送信要求とリッスン アドレス」を参照)。

冗長ストリームによる保護

FEC による保護を 100 パーセントに設定すると、パケット損失を最大限に防止する冗長ストリームを効果的に作成することができます。ただし、これによって、ブロードキャスト ストリームに必要な送信帯域幅は 2 倍になります。 グラフィカル アプリケーションを使用してこの設定を行う場合は、[Full stream redundancy (完全なストリーム冗長性)] ラジオ ボタンをクリックします。 手動でサーバ宛先ファイルを編集する場合は、fecPercent プロパティを 100 に設定します。

完全なストリーム冗長性を使用すると、各パケットと冗長パケット間のオフセットを秒単位で設定することができます。これにより、両パケットが失われる可能性が減少します。 たとえば、オフセット値 2 は、RealProducer が Helix Server にパケットを送信した後、冗長パケットを送信するまで 2 秒間待機することを意味しています。 このオフセットを設定する場合、グラフィカル アプリケーションでは [Redundant packet latency (冗長パケットの待ち時間)] フィールドに、秒単位で値を入力します。 サーバ宛先ファイルでは fecOffset プロパティで、この値を指定します。

備考 : パケット冗長性の使用は、「エンコーダ冗長性」で説明された、複数の RealProducer による冗長性とは異なります。パケット冗長性は、ネットワークの状態が原因で発生する損失を防止しますが、エンコーダ冗長性とは異なり、エンコーダ処理の失敗による損失は防止しません。

FEC レートとレシーバのバッファリング

FEC (転送エラー修正) を使用する場合、Helix Server 管理者は、レシーバがブロードキャスト ストリームをバッファする時間を増やす必要があります。FEC パケットが、修正対象となるストリームの構成要素をサーバがブロードキャストした後に到着した場合、そのパケットは役に立ちません。管理者は、部分的なストリーム冗長性または完全なストリーム冗長性のどちらを使用するかに応じて、次のようにバッファリングの設定を変更する必要があります。

マルチキャストでの TTL

マルチキャストでのブロードキャストにはすべて、TTL (Time to Live: 有効期間) 機能が含まれています。マルチキャスト データ パケットがマルチキャスト対応ルーターを通過するたびに、TTL は 1 ずつ減少します。値が 0 になるとルーターはパケットを破棄します。 マルチキャストの設定時に、[Multicast time to live (マルチキャスト TTL)] フィールド、またはサーバ宛先ファイルの multicastTTL プロパティで、0255 の範囲で TTL を指定します。TTL が大きいほど、データ パケットを遠方まで伝えることができます。 デフォルト値 16 の場合は通常、マルチキャスト パケットは内部のネットワーク内に保持されます。次の表は、使用可能な値についてまとめたものです。

TTL 値
TTL 値 パケットの到達範囲
0 ローカル ホスト
1 ローカル ネットワーク (サブネット)
16 イントラネット
32 サイト
64 地域
128 大陸
255 世界

旧式ブロードキャストのセット アップ

旧式プッシュ方式は、アカウント ベースのプッシュ方式に類似しています。ただし、サーバのフィードバックと統計情報が提供されるモニタ接続は使用しません。また、アカウント ベースのプッシュ方式のように堅牢なブロードキャスト方式でもありません。 このブロードキャスト方式は、Helix Server バージョン 9 以前のサーバ (RealSystem Server G2、7、8 など) にブロードキャスト ストリームを送信する場合にのみ使用してください。可変ビット レート (VBR) ストリームのブロードキャストに、旧式プッシュ方式を使用することはできません。

旧式ブロードキャストでの RealSystem Server の準備

RealSystem Server では、最小限の設定で、旧式ブロードキャストを受信および配信できます。次の検討事項について RealSystem Server 管理者に確認してください。

旧式ブロードキャストでのサーバの宛先の定義

ここでは、RealProducer 上で旧式ブロードキャストを定義する方法について説明します。ブロードキャスト前であればいつでもサーバの宛先を作成できます。また、将来的な使用のために設定をテンプレートに保存することもできます。設定では、RealSystem Server に関する次の情報が必要になります。

旧式ブロードキャストのサーバの宛先を設定するには

  1. 複数のジョブが開かれている場合は、ジョブ マネージャ内で該当するジョブのファイル名をクリックします。
  2. [File (ファイル)]>[Add Server Destination (サーバの宛先を追加)] の順に選択し、[Server Destination (サーバの宛先)] ダイアログ ボックスを表示します。または、[Destinations (宛先)] エリアで、サーバのアイコンをクリックします。
  3. [Destination Name (宛先名)] フィールドにサーバの説明を入力します。この説明はユーザの参照用であり、ブロードキャストには影響しません。宛先をテンプレートとして保存すると、この内容がサーバ宛先ファイル名になると同時に、グラフィカル アプリケーションのテンプレート名になります。
  4. [Stream Name (ストリーム名)] フィールドに、ブロードキャスト ストリームの名前を入力します。 この名前はクリップ名によく似ているため、適切な拡張子を使用するように注意してください。固定ビット レートの場合は .rm、可変ビット レートの場合は .rmvb となります。この名前は、ブロードキャスト URL に表示されます。名前には、半角の大文字、小文字、数字、アンダーライン (_)、およびダッシュ (-) を使用することができます。スペースは使用できません。
  5. [Broadcast Method (ブロードキャスト方式)] プルダウン リストから、[Legacy Push (8.x, 7.x, G2) (旧式プッシュ (8.x、7.x、G2))] を選択します。
  6. [Server Address (サーバ アドレス)] には、ブロードキャストに使用する RealSystem Server の IP アドレスまたは DNS 名を入力します (「207.188.7.176」、「helixserver.example.com」など)。
  7. オプションの [Path (パス)] フィールドには、RealSystem Server 上のアーカイブまたはスプリットに使用する仮想パスを指定します。 シンプルな名前を使用し、その後にスラッシュを付けてください (「news/」など)。
  8. [Port (ポート)] に、RealSystem Server のリッスン ポートを指定します。通常は 4040 です。
  9. [Username (ユーザ名)] および [Password (パスワード)] フィールドに、RealSystem Server の認証データベースで定義されているエンコーダの有効なユーザ名とパスワードを入力します。いずれかの値が間違っていると、ブロードキャストの接続は失敗します。 宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Remember password (パスワードを保存する)] をクリックすると、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレート ファイルにユーザ名とパスワードを保存できます。
  10. 警告 ! パスワードは、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレートに、プレーン テキストとして保存されます。パスワードを保存する場合は、これらのファイルで適切なセキュリティが確保されていることを確認してください。

  11. [Transport (転送)] では、UDP または TCP のラジオ ボタンをクリックして、ブロードキャスト ストリームに使用するプロトコルを選択します。UDP をお勧めしますが、ファイヤーウォールで遮断される場合があります。 TCP および UDP に関する詳細は、「ブロードキャストの転送プロトコル」を参照してください。
  12. サーバの宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Templates (テンプレート)] ボタンをクリックして、[Save as Template (テンプレートとして保存)] を選択します。 これにより、今後のブロードキャストでサーバの宛先を再利用できます (詳細は 「サーバ テンプレートでの作業」を参照してください)。
  13. [OK (了解)] をクリックし、サーバの宛先を保存します。 宛先は、RealProducer メイン ウィンドウの [Destinations (宛先)] セクションに表示されます。宛先名を右クリックして、宛先の編集や削除が可能です。

旧式ブロードキャストの開始 / 停止

サーバの宛先設定を完了し、「ライブ オーディオやビデオを入力として使用する」の説明に従ってライブ入力を定義した時点で、[Encode (エンコード)] ボタンをクリックしてブロードキャストを開始することができます。 RealProducer は、ただちにライブ入力のエンコードを開始し、RealSystem Server にブロードキャスト ストリームを送信します。

ただし、RealSystem Server とのモニタ接続が行われないため、RealProducer は、ストリームが停止した場合に通知を受け取ることはありません。旧式ブロードキャスト方式では、切断されたブロードキャスト ストリームの再接続は自動的には行われません。ストリームが切断された場合は、エンコーディングおよびブロードキャストの処理を再実行する必要があります。 [Stop (停止)] ボタンをクリックして、RealProducer からのブロードキャストを中断することができます。

プル ブロードキャストの実行

プル ブロードキャストでは、RealProducer は、エンコードの開始後ただちにブロードキャスト パケットの生成を始めます。 ただし、ブロードキャスト ストリームは、Helix Server が要求を行うまでは配信されません。これは、最初の RealPlayer ユーザがブロードキャストを要求した時点で発生します。 以上により、プル ブロードキャストでは、ブロードキャストの視聴者が存在しない場合に、RealProducer と Helix Server との間の帯域幅を節約します。 このブロードキャスト方式では、バージョン 9 以降の Helix Server に対してストリームを送信できます。

詳細情報 : 設定の手順については、「プル ブロードキャストの手順」を参照してください。

プル ブロードキャストの利点

プル ブロードキャストは、ブロードキャスト ストリームの必要がない場合に、RealProducer と Helix Server との間の帯域幅を節約します。これは、さまざまな場合に役立ちます。例としては次のようなものがあります。

プル ブロードキャストの欠点

プル ブロードキャストは、最初の RealPlayer ユーザがブロードキャストを要求するまでは開始されません。そのため、最初のユーザは、Helix Server が RealProducer に接続してブロードキャスト ストリームを取得する通常の時間よりも長い時間待機することになる場合があります。 しかし、サーバがストリームを取得した後は、ブロードキャストが Helix Server 上で待機するため、次の視聴者以降は余計に待つ必要がなくなります。

プル スプリットを使用している場合は、ストリームをプルする Helix Server の制限はできません。 RealProducer のアドレス、ストリーム名、アクセス用のパスワードに関する情報を把握していれば、いずれのサーバでもストリームを要求することが可能です。 したがって、ストリームを受け取るサーバを厳格に定義するプッシュ スプリットと比較して、RealProducer の送信帯域幅の制御は困難になります。

備考 : ブロードキャストを要求する各 Helix Server では、個別のストリームを受け取ります。マルチキャストは、プル スプリットでは使用できません。

プル ブロードキャストの手順

プル ブロードキャストにおける RealProducer、Helix Server、RealPlayer の関係を次の図に示します。

プル ブロードキャスト

 プル ブロードキャスト

  1. RealProducer がライブ ストリーミング メディアのエンコーディングを開始しますが、出力は Helix Server に送信されません。
  2. 通常、最初の視聴者が Web ページのリンクをクリックすることによってブロードキャストを要求します。 この操作によって、RealPlayer が起動し、Helix Server からのブロードキャスト ストリームを要求します。
  3. Helix Server が、使用するサーバのアドレスとポートに関する情報を送信し、RealProducer からのブロードキャスト ストリームを要求します。 いったん接続が確立されると、Helix Server が、視聴者がブロードキャストを受信している間、「キープ アライブ」要求の送信を行います。
  4. RealProducer が、Helix Server にブロードキャスト ストリームを送信します (キープ アライブのメッセージが受信されなくなった時点でストリームは停止されます)。
  5. Helix Server が RealPlayer ユーザにブロードキャストをストリームします。

プル ブロードキャストでの Helix Server の準備

プル ブロードキャストでは、RealProducer はトランスミッタとして動作し、Helix Server はスプリット構成のプル対応レシーバとして機能します。この場合、構成の両端で設定を調整する必要があります。 スプリットの説明、および Helix Server をプル対応レシーバとして設定する方法については、『Helix Universal Server アドミニストレーション ガイド』の「トランスミッタとレシーバ」の章を参照してください。プル ブロードキャストを実行する前に、次の検討事項について Helix Server 管理者に確認してください。

プル ブロードキャストでのサーバの宛先の定義

ここでは、RealProducer 上でパスワードのみによるブロードキャストを定義する方法について説明します。ブロードキャスト前であればいつでもサーバの宛先を作成できます。また、将来的な使用のために設定をテンプレートに保存することもできます。

プル ブロードキャストでのサーバの宛先を定義するには

  1. 複数のジョブが開かれている場合は、ジョブ マネージャ内で該当するジョブのファイル名をクリックします。
  2. [File (ファイル)]>[Add Server Destination (サーバの宛先を追加)] の順に選択し、[Server Destination (サーバの宛先)] ダイアログ ボックスを表示します。または、[Destinations (宛先)] エリアで、サーバのアイコンをクリックします。
  3. [Destination Name (宛先名)] フィールドにサーバの説明を入力します。この説明はユーザの参照用であり、ブロードキャストには影響しません。宛先をテンプレートとして保存すると、この内容がサーバ宛先ファイル名になると同時に、グラフィカル アプリケーションのテンプレート名になります。
  4. [Stream Name (ストリーム名)] フィールドに、ブロードキャスト ストリームの名前を入力します。 この名前はクリップ名によく似ているため、適切な拡張子を使用するように注意してください。固定ビット レートの場合は .rm、可変ビット レートの場合は .rmvb となります。ストリーム名には、半角の大文字、小文字、数字、アンダーライン (_)、およびダッシュ (-) を使用することができます。スペースは使用できません。
  5. [Beroadcast Method (ブロードキャスト方式)] プルダウン リストから、[Pull (Helix Server) (プル (Helix Server))] を選択します。
  6. [Local IP Address (ローカル IP アドレス)] には、RealProducer がプル要求のリッスンに使用する IP アドレスを指定します。使用するコンピュータが IP アドレスを 1 つしか持たない場合は、そのアドレスがデフォルトとしてプルダウン リストに表示されています。 Helix Server レシーバでは、トランスミッタのアドレスとしてこのアドレスを指定する必要があります。
  7. オプションの [Path (パス)] フィールドには、Helix Server 上のアーカイブまたはスプリットに使用する仮想パスを指定します。 シンプルな名前を使用し、その後にスラッシュを付けてください (「news/」など)。
  8. [Producer Listening Port (Producer のリッスン ポート)] には、Helix Server からのプル要求のリッスンに使用する RealProducer 上のポートを指定します。 デフォルトではポートは 3031 ですが、65535 までの任意の空きポートを使用することができます。ファイヤーウォールがあれば、選択したポートを使用した TCP 通信を許可します。 続いて、RealProducer と Helix Server は、データ転送に使用するポートに関するネゴシエーションを行います。
  9. [Password (パスワード)] フィールドに、レシーバがブロードキャストをプルする際に転送するパスワードを入力します。レシーバが間違った値を転送すると、ブロードキャストの接続は失敗します。 宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Remember password (パスワードを保存する)] をクリックすると、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレート ファイルにパスワードを保存できます。
  10. 警告 ! パスワードは、ジョブ ファイルまたはサーバ テンプレートに、プレーン テキストとして保存されます。パスワードを保存する場合は、これらのファイルで適切なセキュリティが確保されていることを確認してください。

  11. サーバのタイムアウト、つまり RealProducer 側で Helix Server がブロードキャストを完了したと判断する前に Helix Server からの応答に対して待機し続ける時間を変更することができます。 タイムアウトの時点で、RealProducer はブロードキャスト ストリームをシャット ダウンします。ただし、ブロードキャスト ストリーム自体の中断は行いません。これにより、別のサーバがストリームをプルすることができます。
  12. デフォルトのタイムアウト値は 30 秒です。 RealPlayer 視聴者がブロードキャストを受信している最中に先行するプル ブロードキャストがタイムアウトしてしまう場合には、この値を増やすことができます。RealNetworks では、この値を下げないことを推奨します。値を設定する場合は、次の操作を実行します。

    1. [Advanced Options (高度なオプション)] ボタンをクリックします。
    2. [Server connection timeout (サーバ接続タイムアウト)] フィールドに、秒単位で新しい値を設定します。
    3. [OK (了解)] をクリックします。

  13. サーバの宛先をテンプレートとして保存する場合は、[Templates (テンプレート)] ボタンをクリックして、[Save as Template (テンプレートとして保存)] を選択します。 これにより、今後のブロードキャストでサーバの宛先を再利用できます (詳細は 「サーバ テンプレートでの作業」を参照してください)。
  14. [OK (了解)] をクリックし、サーバの宛先を保存します。 宛先は、RealProducer メイン ウィンドウの [Destinations (宛先)] セクションに表示されます。宛先名を右クリックして、宛先の編集や削除が可能です。

プル ブロードキャストの開始 / 停止

サーバの宛先設定を完了し、「ライブ オーディオやビデオを入力として使用する」の説明に従ってライブ入力を定義した時点で、[Encode (エンコード)] ボタンをクリックしてエンコーディング処理を開始することができます。 RealProducer は、ライブ入力のエンコードを開始しますが、ストリームが要求されるまで Helix Server に対してブロードキャスト ストリームの送信は行いません。

通常、Helix Server は、何らかの問題によってブロードキャスト ストリームが失われた場合に、そのブロードキャスト ストリームを再要求します。 ブロードキャスト中は、RealProducer に「キープ アライブ」のメッセージを定期的に送信して、ストリームが継続して必要であることを通知します。 ストリームが不要になったこと、あるいは Helix Server の接続がタイムアウトしていることを RealProducer に通知すると、RealProducer ではストリームの転送を停止しますが、エンコード処理は停止しません。これにより、必要に応じて、別のサーバがストリームをプルすることができます。 RealProducer で [Stop (停止)] ボタンをクリックすることによって、ブロードキャスト ストリームおよびエンコード処理を中断することができます。

サーバ テンプレートでの作業

サーバの宛先を作成する際、ジョブを保存することにより、サーバの情報はジョブ ファイルに書き込まれます。オプションとして、サーバの定義を個別のサーバ テンプレートとして保存することができます。これにより、サーバの定義を共有したり、ほかのブロードキャスト ジョブに簡単に追加することが可能になります。 RealProducer は、サーバ テンプレートを XML ベースのテキスト ファイルとして、メイン インストール ディレクトリ下の servers ディレクトリに格納します。 RealProducer Plus の場合は、保存できるサーバ テンプレートの数に制限はありません。 RealProducer Basic の場合は、保存できるサーバ テンプレートの数は 1 つとなります。

詳細情報 : 手動でサーバ テンプレートを編集する方法については、付録 D で説明しています。

サーバ テンプレートの使用

サーバ テンプレートを保存する場合、この章のブロードキャストの設定に関する各セクションで解説されているいずれかの手順に従って、サーバの宛先を作成します。 次に、[Templates (テンプレート)] ボタンをクリックし、[Save as Template (テンプレートとして保存)] を選択して、サーバの定義をテンプレートとして保存します。 テンプレートを別のジョブで使用するには、[File (ファイル)]>[Add Server Destination (サーバの宛先の追加)] の順に選択します。続いて、[Templates (テンプレート)] をクリックし、リストからテンプレートを指定します。 テンプレートを変更する場合は、[Templates (テンプレート)] をクリックし、[Add to List (リストに追加)] を選択することにより、宛先名を変更して、変更内容を新しいテンプレートに保存することができます。

サーバ テンプレートの編集 / 削除

変更が必要な場合は、サーバ テンプレートを編集することができます。変更内容はテンプレートおよび使用可能なジョブに保存されますが、同一のサーバ テンプレートを用いた以前のジョブに対しては、この変更は反映されません。以前のジョブに変更を反映させる場合は、ジョブ ファイルを手動で編集する必要があります。または、ジョブをグラフィカル アプリケーションで開き、表示されたサーバの宛先を変更したいサーバの宛先に置き換えます。

サーバ テンプレート

サーバ テンプレート

サーバ テンプレートの編集を行うには

  1. [Edit (編集)]>[Server Templates (サーバ テンプレート)] の順に選択し、すべての利用可能なテンプレートを表示します。
  2. リストからテンプレートを選択します。選択したテンプレートの設定が、ダイアログの右側に表示されます。
  3. 続いて、次に示すいずれかの操作を実行します。
    1. テンプレートの設定を編集する (手順は、この章の複数のセクションで解説されています)。
    2. 選択したテンプレートをコピーする。テンプレートのリストの下にある、複製のイラストのアイコンをクリックします。その後、設定フィールドを編集します。この手順によって、類似したテンプレートを簡単に作成できます。
    3. 選択したテンプレートを削除する。ゴミ箱のアイコンをクリックします。

  4. [Apply (適用)] をクリックし、テンプレートへの変更を保存します。 [OK (了解)] をクリックし、ダイアログを閉じて変更を保存します。

ブロードキャストの URL

後続のセクションでは、ブロードキャストを再生する RealPlayer 視聴者が使用する URL についての基本事項を説明します。 URL は、さまざまな理由により、次に述べる一般的な形式が適用されない場合があります。実際に使用する URL については、Helix Server 管理者に確認してください。

プッシュ ブロードキャストでの標準的な URL

視聴者が Web ページのリンクをクリックしてアクセスを行う標準的なプッシュ ブロードキャストでは、URL は次のようになります。

http://helixserver.example.com/ramgen/broadcast/news/live.rm

プル ブロードキャストでの標準的な URL

プル ブロードキャストへの URL は、Helix Server レシーバおよび RealProducer トランスミッタに関する情報を含むため、プッシュ ブロードキャストへの URL よりも長くなります。次の例は、視聴者が Web ページのリンクをクリックしてアクセスを行う標準なプル ブロードキャストにおける、一般的な形式を示しています。わかりやすいように、例は 2 行に分けて示します。最初の行は、レシーバの情報です。2 番目の行は、トランスミッタのパラメータです。

http://receiver.example.com/ramgen/broadcast/pull/
realproducer.example.com:3031/news/live.rm


RealNetworks, Inc. ©2004 RealNetworks, Inc.
詳細については、RealNetworks の Web サイトを参照してください。
画面左側に目次フレームが表示されない場合は、ここをクリックしてください。
戻る 次へ