この章では、RealProducer 10 で新たに追加された機能と、削除された機能について解説します。RealProducer または Helix Producer の旧バージョンからのアップグレードに関する留意事項についても説明します。
RealProducer 10 は RealMedia クリップとライブ ブロードキャストをエンコードする主要ツールとして、Helix Producer の後継となるソフトウェアです。以降のセクションでは RealProducer 10 で新たに加わった機能について解説します。
RealVideo 10 は RealProducer 10 のデフォルトのビデオ コーデックです。RealVideo 10 は旧バージョンの RealVideo 9 や RealVideo 8 に比較して品質の面で著しい進歩を遂げています。特に動きの速いシーンでは、RealVideo 10 でエンコードされたクリップのモーションはより明瞭でスムーズです。RealVideo 10 形式のファイルは、バージョン G2 から 8 の RealServer または Helix Server でストリームできます。これらのサーバでは、新しいコンテンツをストリームするためにプラグインをアップデートする必要はありません。
ヒント : RealProducer Plus のコマンドライン アプリケーションには、オーディエンス ファイルで選択されたビデオ コーデックを上書きすることのできる -vco オプションがあります。詳細については 「ビデオ コーデックの変更 (-vco)」を参照してください。
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| 詳細情報 : 「RealVideo 10 コーデック」を参照してください。 |
RealProducer 10 では、AAC エンコーディング テクノロジに基づいた、ステレオ ミュージックとステレオ サラウンド用の新しいコーデックが導入されました。これらのコーデックは、従来の ATRAC3 テクノロジに基づいたコーデックに代わるものです。RealProducer のグラフィカル ユーザ インターフェースでは、これらのコーデックは「RealAudio 10」という表記で示されています。
ATRAC3 コーデックを使用していたオーディエンス テンプレートの多くは、同じビット レートの新しい RealAudio 10 ステレオ コーデックを使用します。新しいコーデックでは、RealProducer で使用可能なすべての入力ファイルをエンコードすることが可能であり、すべてのオーディオ プレフィルタを利用できます。エンコードされた出力はクリップにもライブ ブロードキャストにも使用可能です。ただし、RealAudio 10 コーデックは ReaOne Player (コーデックの自動アップデートが必要) および RealPlayer 10 とのみ互換性があるということに注意してください。旧バージョンのプレーヤーを使用しているリスナーが新しいコンテンツを再生しようとすると、プレーヤーのアップグレードを求めるプロンプトが表示されます。
| 備考 : 96 Kbps より低速のビット レートでエンコードを行うステレオ ミュージック コーデックは AAC テクノロジを利用したものではありません。これらは RealPlayer G2 または RealPlayer 8 との下位互換性があります (厳密には使用されているコーデックに依存します)。詳細については、「5.1 Multichannel オーディオ コーデック」を参照してください。 |
RealProducer 10 マルチチャネル RealAudio コーデックは、RealAudio 8 のサラウンド オーディオ テクノロジが強化されたものです。この新しいコーデックは、入力ファイルのマルチチャネルのサウンドを独立した状態で保持します。マルチチャネル RealAudio コーデックは 1、2、4、5、6 チャネルを持つ任意のオーディオ データを使用できます。入力は必要に応じて 6 チャネルにアップ サンプリング処理されます。DVD に見られるように、マルチチャネル サウンドは一般的に 6 つの独立したチャネルを持っており、通常 5.1 チャネルと呼ばれています。RealProducer はデフォルトでマルチチャネル RealAudio を使用する、あらかじめ定義された下記のオーディエンス テンプレートを含んでいます。
| 詳細情報 : マルチチャネル エンコーディングに関する詳細は、「5.1 Multichannel オーディオ コーデック」を参照してください。 |
RealProducer 10 には、出力サイズを圧縮しつつも、入力オーディオ ファイルの完全な動的周波数を忠実に再現する、RealAudio Lossless コーデックが含まれています。エンコードされたクリップは RealMedia の可変ビット レート フォーマット (.rmvb) で保存されます。圧縮率は入力形式により異なりますが、サイズは通常入力ファイルの約半分になります。
| 詳細情報 : 詳細については、「Lossless オーディオ コーデック」を参照してください。 |
オーディオ遅延を補正するプレフィルタは、オーディオ入力がビデオの映像トラックと同期が取れていない場合に、オーディオのずれを補正します。このフィルタを使用するには、ジョブ ファイルにより手動で指定を行う必要があります。
| 詳細情報 : 「オーディオ遅延補正プレフィルタ」を参照してください。 |
ジョブ ファイルを用いて、他のフィルタが適用される前、あるいは適用された後にビデオのサイズを変更することができます。これにより、プレフィルタを適用する過程におけるどの時点においても、柔軟にビデオのサイズを変更することが可能です。
| 詳細情報 : 「ビデオのサイズ変更の方法」を参照してください。 |
RealProducer ではエンコーディング コンプレキシティ (複雑度) モードとして、low、medium、high を設定できます。このモード設定は Real Video 9、Real Video 10 および RealAudio Lossless の各コーデックに適用されます。デフォルトのモードである high では、最高の結果を得ることができますが、CPU の負荷は最も高く、エンコードに最も長い時間がかかります。コンプレキシティ レベルを medium か low に落とすと、エンコードにかかる時間は短縮されますが、品質の低下 (ビデオの場合) またはファイル サイズの増加 (ロスレス オーディオの場合) をもたらします。
| 詳細情報 : 「エンコーディング コンプレキシティ モード」を参照してください。 |
RealProducer のコマンド ライン アプリケーションまたはジョブ ファイルを使用して、単一の出力クリップに対して複数の RealMedia ファイルを作成できます。これにより、オペレーティング システムに応じて通常 2 または 4 ギガバイトに制限されている単一ファイル サイズの上限を超えるクリップが作成可能となります。たとえば、15 分ごとなどのエンコードの所要時間単位で、あるいはエンコードされるファイルのサイズ単位で、出力ファイルを作成できます。
| 詳細情報 : ジョブ ファイルにファイルのローリングを追加する方法については 「ファイルの宛先」を参照してください。「出力と宛先のオプション」セクションには、コマンド ライン アプリケーションを用いた、ファイルのローリング設定に関する説明があります。 |
Helix Producer 9 で、同一のストリームを複数の出力先に書き込む複数宛先の使用が可能になりました。これにより、たとえば、2 つの異なるファイルに書き込みを行ったり、ストリームをサーバにブロードキャストしながら同時にその内容をアーカイブ ファイルに出力したりできるようになりました。
RealProducer 10 には、この複数宛先機能を強化した、複数出力機能が導入されています。複数出力機能によって、単一のエンコーディング セッション内で複数の宛先に対して異なるエンコーディング プロパティを使用することができるようになります。複数出力機能には、次のようなさまざまな用途があります。
| 詳細情報 : ジョブ ファイルによって複数出力の定義が可能です。詳細については、「ファイルとサーバの出力」を参照してください。 |
RealProducer 10 では負荷管理機能が強化され、CPU の制約が原因で生じる、ライブ入力に対するライブ ストリームのエンコーディング処理の遅延が解消されています。ブロードキャスト ストリームの品質がエンコーディングの負荷を管理する目的のためにどの程度低下させられたかに関する、詳細な情報が提供されます。
| 詳細情報 : 「ブロードキャストの負荷管理」を参照してください。 |
ジョブ ファイルの拡張性と堅牢性を強化するために、ジョブ ファイルの構文が変更されました。新しいジョブ ファイル形式は入力、プレフィルタ、出力、ポストフィルタ、ストリームに汎用的な XML のタグ名を使用しています。たとえば、旧形式のジョブ ファイルでは、黒レベル プレフィルタのセクションは次のようになっていました。
<blackLevelPrefilter> |
新しい形式のジョブ ファイルでは、黒レベル プレフィルタのセクションは次のようになります。
<prefilter xsi:type="blackLevelPrefilter"> |
| 詳細情報 : 「ジョブ ファイルのバージョン」も参照してください。 |
バージョン 9 の Helix Producer で導入された次の機能は、RealProducer 10 にも含まれています。
以前のバージョンの RealProducer および Helix Producer に含まれていた次の機能は、RealProducer 10 では削除されています。
RealVideo G2 コーデックは、RealProducer からは削除されました。RealVideo 8 コーデックが RealProducer で利用可能な最も旧式のコーデックであり、RealPlayer のバージョン 8 以降に対して再生の互換性があります。
「RealAudio 10 ステレオ ミュージック コーデック」で説明したように、96 Kbps より高いストリーミング ビット レートのステレオおよびステレオ サラウンド ミュージックのコーデックは、ATRAC3 に基づくコーデックから AAC に基づくコーデックに変更されました。
以降のセクションでは、以前のバージョンの Helix Producer から RealProducer 10 にアップグレードする際の留意事項に関して説明します。
Windows では、RealProducer 10 はデフォルトで以下の新しいディレクトリにインストールされます。
c:\\Program Files\Real\RealProducer Plus 10 |
c:\\Program Files\Real\RealProducer Basic 10 |
RealProducer 10 は以前にインストールされた RealProducer または Helix Producer を上書きしません。RealProducer 10 とともに以前のバージョンを引き続き使用できます。
RealProducer 10 は新しいジョブ ファイル形式を使用します。旧形式のジョブ ファイルは、読み込まれると、自動的に新しい形式で保存されます。また、「設定ファイルの構文の更新」セクションで説明する方法で、旧形式のジョブ ファイルをアップデートすることも可能です。
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