この章では、エンコーディング ジョブの開始方法と、ジョブをモニタするさまざまな方法を説明します。エンコーディング統計情報や、ジョブの実行中にエラーや警告を表示するログ ツールについて取り上げます。
エンコーディング ジョブの設定が完了すると、エンコーディング処理の開始およびモニタが可能になります。以下に、エンコーディング ジョブの開始方法と停止方法に関する手順を説明します。
| ジョブのエンコードを開始するには |
Music (ミュージック) または Voice (音声) のオーディオの選択、オーディエンスなどのエンコーディングのパラメータが正しく設定されていることを確認してください (詳細は第 6 章に解説されています)。エンコードが完了したら、[Stop (停止)] をクリックします。あるいは、エンコードの時間を設定している場合は、その時間が経過するまで待つことも可能です。複数宛先を定義している場合に [Stop (停止)] をクリックすると、すべての宛先に対するエンコード処理が停止されるという点に注意してください。1 つの宛先 (たとえばサーバに対するブロードキャスト) に対するエンコード処理の継続中に、他の宛先 (たとえばクリップへの書き込み) に対するエンコード処理を停止することはできません。
RealProducer を使用しているコンピュータに RealPlayer がインストールされている場合は、エンコード処理の完了後に宛先クリップの再生を行うことができます。クリップの再生を行うには、[File (ファイル)]>[Play RealMedia File (RealMedia ファイルを再生)] の順に選択するか、または [Destinations (宛先)] ウィンドウの下にある RealPlayer 再生ボタンをクリックします (ショートカット キーを使用する場合は Ctrl+P)。ただし、ライブ ブロードキャストのエンコード時には、この機能は使用しないでください。
クリップのエンコード時に、入力オーディオとエンコードされた出力オーディオの両方のオーディオ レベルをモニタすることができます。これにより、オーディオ レベルが最適なダイナミック レンジでエンコードされているかどうかを確認できます。入力または出力のオーディオ メーター上の、左チャネルまたは右チャネルの緑色の表示はノーマルな状態を示しています。赤色の表示はオーディオが過変調のレベルに近くなっていることを警告しています。オーディオのレジスタが指定されたダイナミック レンジを超えた場合は、メーターの上のクリッピング インジケータが点灯して、オーディオが歪んだことを通知します。
必要に応じて、オーディオ メーターを無効にすることができます。無効化によって、エンコード処理を高速化することができます。これは、プロセッサの処理能力をできる限り節約することが必要となるライブ ブロードキャストにおいて役に立ちます。メーターを無効にする場合、[View (表示)]>[Input Audio Meter (入力オーディオ メーター)]、[View (表示)]>[Output Audio Meter (出力オーディオ メーター)] のいずれか、または両方を実行します。同様の操作を再度実行すると、オーディオ メーターは有効に戻ります。
RealProducer Plus では、[Gain (ゲイン)] パレットを使用してオーディオ出力を調整することができます。このパレットを表示するには、[Settings (設定)]>[Show Audio Gain Control (オーディオ ゲイン コントロールの表示)] を選択します (ショートカット キーを使用する場合は Ctrl+R)。このパレットで、デシベル ゲインを +12 (オーディオの増幅) 〜 -12 (オーディオの減衰) の範囲で設定します。 パレットを閉じると、RealProducer はゲインの設定を保存します。ゲインの設定は、現在のジョブに対してのみ適用されます。
オーディオ信号の増幅を行う際、出力信号が過変調になると、RealProducer は動的にオーディオ レンジを圧縮します。したがって、ゲイン レベルを最大にしても、出力オーディオでクリッピングが発生することはありません。デシベル ゲインの値を +6 に設定すると、オーディオ レベルは倍に、+12 では 4 倍になります。デシベル ゲインの値を -6 に設定するとレベルは 2 分の 1 に、-12 では 4 分の 1 になります。
| 詳細情報 : ジョブ ファイルを使用すると、より広い範囲で値を設定できます。詳細は「オーディオ ゲイン プレフィルタ」を参照してください。 |
入力オーディオのゲインが歪みを起こすレベルに達すると、入力オーディオ メーターの上のクリッピング インジケータが点灯します。この場合、RealProducer のゲイン コントロールで歪みを除去することはできません。歪みを除去するには、RealProducer にオーディオ入力を送信しているオーディオ ハードウェアまたはソフトウェアの設定の調整が必要となる場合があります。
例として、サウンド キャプチャ カードのミキサーのレベル設定が高すぎるというケースがあります。この場合には、RealProducer の入力オーディオ メーターが 0 dB レベルに達することがないように、サウンド カードの入力に関するアナログ ゲインを調整します。サウンド カードのオーディオ ミキサーがゲインを適切にコントロールできない場合は、必要に応じて外部のミキサー ボードでオーディオ ゲインを調整します。
ただし、素材や入力ソースによっては、外部のミキサーを通した場合に平均サウンド レベルが低くなりすぎることがあります。この場合は、RealProducer のゲイン コントロール ツールを使用して、信号を許容レベルになるまで戻します。ゲイン ツールはクリッピングを起こすことがないため、これは安全な方法です。
エンコーディング ジョブがビデオを含んでいる場合には、入力プレビュー ウィンドウでソース ビデオが再生されます。出力は出力プレビュー ウィンドウに表示されます。必要に応じて、入力ビデオまたは出力ビデオのウィンドウを無効にできます。これにより RealProducer がビデオを画面に表示する必要がなくなるため、エンコーディング処理が高速になります。これは、プロセッサの処理能力をできる限り節約することが必要となるライブ ブロードキャストにおいて役に立ちます。プレビュー ウィンドウを無効にする場合、[View (表示)]>[Input Video (入力ビデオ)]、[View (表示)]>[Output Video (出力ビデオ)] のいずれか、または両方を実行します。同様の操作を再度実行すると、ビデオは再び表示されるようになります。
RealProducer では、クリップまたはブロードキャストのエンコード中にモニタ可能な複数の統計情報が表示されます。これらの統計によって、エンコードされた出力の概要を把握し、エンコード処理の目標設定の達成度を知ることができます。[View (表示)]>[Show Statistics (統計の表示)] の順に選択を行うと、エンコード処理前または処理中の任意の時点で、統計ウィンドウを開くことができます (ショートカット キーを使用する場合は Ctrl+Y)。ウィンドウの最下部にジョブのタイトルが表示されます。
RealProducer では、エンコード処理の 3 つのフェーズの間、それぞれ異なる 3 種類の統計が表示されます。
エンコーディング ジョブの設定は完了しているが、まだ実行が開始されていない場合、統計ウィンドウにはストリームの設定に関する情報が表示されます。可変ビット レート (VBR) エンコーディングでは、単一のオーディエンスが表示されます。固定ビット レート (CBR) エンコーディングでは、追加した各オーディエンスが 1 行ごとに個別に表示されます。統計情報として、各ストリームのビデオのビット レート、オーディオのビット レート、総ビット レートが表示されます。ビデオに関しては、1 秒あたりの最大フレーム数 (fps) も表示されます。
エンコーディング ジョブの実行中は、統計ウィンドウには各ストリームのエンコード状況がリアルタイムで更新されて表示されます。ただし、2 パス エンコーディングでは、最初のパスの実行中には表示は行われません。
エンコーディングが完了すると、統計ウィンドウには、エンコーディング ジョブ全体の結果を示す統計が表示されます。1 秒あたりのフレーム数 (fps) をはじめとするいくつかの統計では、平均値が示されます。
次の表には、RealProducer が表示するエンコーディングの統計がまとめられています。統計の中には、エンコード処理中にリアルタイムで更新されるものがあります。また、エンコード処理完了後に平均値が示されるフィールドもあります。
| 統計 | 説明 |
|---|---|
| Audience | ストリームのエンコードを行うオーディエンス テンプレートを表示します。 |
| Total Bit Rate | エンコードされたオーディエンス ストリームの総ビット レートを表示します。単位は Kbps で、小数点以下第一位までが示されます。レートが 1 Mbps 以上の場合、単位は Mbps となり、小数点以下第二位までが示されます。 |
| Video Bit Rate | ストリームのビデオ部分のビット レートを表示します。出力にビデオが含まれない場合は、n/a と表示されます。 |
| Audio Bit Rate | ストリームのオーディオ部分のビット レートを表示します。出力にオーディオが含まれない場合は、n/a と表示されます。 |
| FPS | ビデオの 1 秒あたりのフレーム数を表示します。エンコーディングが開始されていない場合は最大目標値が表示されます。エンコーディング中は、実際のエンコード処理の fps の値が表示されます。エンコード完了後は、フレーム レートの平均が表示されます。オーディオのみのクリップの場合は、n/a と表示されます。 |
| Min. FPS | ストリームにエンコードされたフレーム レートの最小値 (fps) を表示します。オーディオのみのクリップの場合、またはビデオのエンコードの開始前は、n/a と表示されます。 |
| Quality | すべてのビデオ フィルタ適用後の出力の品質レベルを、入力と比較して表示します。値が 100% である場合は、入力と同等の品質であることを示します。オーディオのみのクリップの場合、またはビデオのエンコードの開始前は、n/a と表示されます。詳細は「ビデオ品質インデックス」を参照してください。 |
| Min. Quality | エンコード中に、クリップの品質の下限を表示します。オーディオのみのクリップの場合、またはビデオのエンコードの開始前は、n/a と表示されます。 |
| Pre-roll | エンコードされたストリームを再生するときに必要となるプリロール (バッファ) を秒数で示します。 |
ビデオ品質インデックスは、各 RealVideo ストリームがどの程度の品質で再生されるかを示す指標です。
| ヒント : SureStream のサブストリームは、ネットワークの状態が悪化した場合にもプレゼンテーションの再生を継続するという目的のために存在します。したがって、これらのストリームに関しては低品質でも許容されます。 |
RealProducer では、エンコード処理が発生するたびにメッセージが記録されます。モニタ ウィンドウがエンコーディング ジョブに関する統計を表示するのに対して、ログ ファイルは CPU 使用量などの、RealProducer のパフォーマンスに関する情報を通知します。ジョブの終了後に、ログ ファイルを表示して、エンコーディングのエラーや診断メッセージを確認することができます。また、ログ ビューアを使用して、ジョブの実行中にエンコーディングに関する情報をリアルタイムで画面に表示させることができます。これは、ジョブの終了後でも可能です。
| 詳細情報 : ログ ファイルの場所、機能、ログ ビューアで表示されるメッセージ数などは、RealProducer の環境設定で指定されています。詳細については「ログ ファイルとログ ビューアの設定変更」を参照してください。 |
ログ ビューアによって、RealProducer が生成するログ メッセージをリアルタイムで確認することができます。ログ ビューアには、ログをフィルタし、1 つのタイプのメッセージのみを表示させる機能もあります。エンコード時にログ ビューアを表示することにより、CPU の過度の使用やフレーム レートの低下といった問題に関する警告を確認することが可能になります。これは特に、ライブ ブロードキャストのエンコード時に役立ちます。
| ログ ビューアを開くには |
| ヒント : エンコード中に、メッセージのタイプを選択したり、選択を解除したりすることができます。これにより、ログ ビューアの出力はリアルタイムで更新されます。 |
|
|
©2004 RealNetworks, Inc. 詳細については、RealNetworks の Web サイトを参照してください。 画面左側に目次フレームが表示されない場合は、ここをクリックしてください。 |