RealProducer ジョブ ファイルは、同じプロパティを使用してクリップやブロードキャストをすばやく再エンコーディングできるように、一連のエンコーディング設定を記録します。この付録では、ジョブ ファイルの構文について解説します。ここで取り上げる情報を利用して、ジョブ ファイルを編集することができます。RealProducer のグラフィカル アプリケーションを使用する必要はありません。
| 備考 : XML 構文に精通していない場合は、XML のネームスペース、タグ、属性、および値について、付録 A を参照してください。 |
ジョブ ファイルは、クリップやブロードキャストのエンコーディングに使用する、すべての RealProducer の設定を記録します。たとえば、使用するオーディオとビデオのコーデックを定義し、フィルタやそのほかのオプションを指定します。第 6 章で説明しているように、グラフィカル アプリケーションを使ってジョブを保存する場合、RealProducer は、ファイルを自動的に更新してエンコーディングの変更を記録します。コマンド ライン アプリケーションによって、拡張子 .rpjf を使用するジョブ ファイルを作成し、それを手動で編集することもできます。XML ファイルの編集が可能なテキスト エディタやバッチ処理でジョブの情報を変更できます。
| 詳細情報 : 「ジョブ ファイルのオプション」セクションには、コマンド ライン アプリケーションを用いた、ジョブ ファイルの作成方法に関する説明があります。 |
RealProducer エンコーディング機能のいくつかは、ジョブ ファイルまたはコマンド ラインによってのみ設定可能です。次の機能は、グラフィカル ユーザ インターフェースからは使用できません。これらをジョブ ファイルに含めるには、コマンド ライン アプリケーションを使ってジョブのエンコーディングを行う必要があります。
Lossless コーデックを使用してオーディオのエンコーディングを行う場合、オーディエンスの定義で Lossless コーデックを指定する必要があります。「オーディエンス セクション」では、ジョブ ファイル内のオーディエンス セクションについて説明しています。付録 C はオーディエンスの構文について説明しています。
ジョブ ファイルは、並行してエンコーディングされる複数の出力を定義できます。複数出力は、たとえば、異なる 2 つのクリップで、そのいずれかが低帯域幅用にエンコーディングされ、サイズが縮小されているといったものです。詳細については、「ファイルとサーバの出力」を参照してください。
ジョブ ファイルを使用して、並行入力を単一の出力にマージすることができます。たとえば、デジタル化されたファイルからのビデオ ストリームを、ライブをキャプチャするオーディオにマージするケースなどです。詳細については、「単一の入力と複数の入力」を参照してください。
このプレフィルタにより、オーディオのサウンドトラックをビデオと再同期させることができます。並行入力としてオーディオとビデオを別々にキャプチャする場合に役立ちます。「オーディオ遅延補正プレフィルタ」を参照してください。
ジョブ ファイルを用いて、エンコーディング前または実行時にビデオ入力のサイズを変更することができます。利用可能なサイズ変更のオプションについては、「ビデオのサイズ変更の方法」を参照してください。
ファイルのローリングは通常、エンコードされるクリップのサイズが、オペレーティング システムで指定されているファイル サイズの上限に到達した場合に実行されます。ファイルのローリングのパラメータを用いて、異なるサイズや時間制限を指定してローリングを実行することができます。詳細は「ファイルのローリング」を参照してください。
ジョブ ファイルを作成する際に考慮すべき事項について、次に説明します。
samples/jobs に格納されています。これらのファイルを、独自のジョブ用のテンプレートとして使用することができます。<filename type="string"></filename> |
ジョブ ファイル内のすべてのジョブの情報は、<job> タグと </job> タグによってカプセル化されます。<job> タグは、XML 宣言タグの直後に続きます。次の例のように、必ずネームスペースを含めます。カスタマイズされた RealProducer コンポーネントに必要なネームスペースがある場合は、そちらも追加します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> |
次の表に、<job> リスト内の主要なプロパティを示します。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
enableTwoPass type="bool" |
true|false |
「2 パス エンコーディング」の説明に従って、2 パス エンコーディングを有効にします。デフォルトは true です。このプロパティは、ライブ ブロードキャストでは無視されます。 |
disableLoadManagement type="bool" |
true|false |
入力ストリームに対応するため、ライブ エンコーディング中にエンコーディング コンプレキシティを低減する RealProducer の機能を無効にします。デフォルト値の false は通常、変更すべきではありません。基本的な知識については 「ブロードキャストの負荷管理」を参照してください。 |
clipInfo |
リスト | クリップ情報を定義します (詳細は 「クリップ情報」を参照)。 |
inputs |
リスト | クリップやブロードキャストのエンコーディングに使用する入力を設定します (詳細は「オーディオ入力とビデオ入力」を参照)。 |
parOutputs |
リスト | エンコーディングに使用する出力を決定します (詳細は「ファイルとサーバの出力」を参照)。 |
audiences |
リスト | エンコーディングに使用するオーディエンスを選択します (詳細は「オーディエンス セクション」を参照)。 |
次の部分的なサンプルに、ジョブ ファイルの主要な構造を示します。<job> セクション内のリストの順番には、特に重要性はありません。たとえば、<audiences> リストを、<clipInfo> リストの前に配置することも可能です。ただし、階層構造は重要です。たとえば、<audiences> リストを、<clipInfo> リストの内部に配置することはできません。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> |
オプションのクリップ情報セクションは、静的なクリップとライブ ブロードキャストにエンコードされるメタデータのプロパティを定義します。各値は、通常、ユーザへの利便性の提供に関するものであり、エンコードされるコンテンツには影響を与えません。例として、メタデータの値は、メディア プレーヤーのタイトル バーに表示されるクリップのタイトルを指定するものです。次の部分的なサンプルに、ジョブ ファイル構造内のクリップ情報を示します。
<clipInfo> |
各メタデータのエントリは <entry> タグと </entry> タグの間に記述されます。<name> 要素と <value> 要素は、各メタデータのプロパティを定義します。
| タグ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
name |
255 文字までの文字列 | メタデータのタイプを定義します。メディア プレーヤーは、ここで指定された名前を認識して、メタデータ値のプロパティを処理します。値は空白にできません。 |
value |
整数または 64 キロビットまでの文字列 | メタデータ フィールドの値を指定します。値は空白にできます。デフォルトは、空白の文字列です。 |
RealPlayer は、複数のメタデータ値をサポートします。メタデータ値の追加を行わない場合、メタデータはストリームにエンコードされません。
| 詳細情報 : 「クリップ情報の追加」セクションでは、クリップのメタデータのプロパティで使用する値に関して説明しています。 |
ジョブ ファイルの先頭にある単一の <clipInfo> リスト内に情報を定義した場合、そのジョブ ファイルを使用して作成されるすべてのクリップまたはブロードキャストに対して同一の情報が適用されます。「ファイルとサーバの出力」セクションの説明に従って、各出力セクション内でクリップ情報を定義することも可能です。これにより、複数出力のエンコード時に、出力ごとに別々の情報を定義することができます。2 つの方法を組み合わせることも可能です。この場合、出力に対して定義されたクリップ情報が、ジョブに対して定義されたクリップ情報を上書きします。
| ヒント : タイトル、制作者、著作権といった出力間で共通する基本的な情報は、それらをジョブの値として設定することによって、すべての出力に対して定義することが可能です。その後に続いて、個別の説明といった、出力ごとに固有の情報を追加できます。 |
次の例は、特定のジョブ ファイルを用いて作成されるすべての出力に対して適用される、いくつかのメタデータのプロパティを定義しています。
<job...> |
次の例は、タイトル、制作者、著作権といった基本的なクリップ情報をすべての出力用に定義し、かつ、個別の説明を出力ごとに定義しています。この例では、出力の 1 つはライブ ブロードキャストで、もう 1 つの出力は、ブロードキャストの終了後にオンデマンドで利用可能になるアーカイブ クリップです。
<job...> |
入力セクションは、ジョブに対するオーディオ入力およびビデオ入力を定義します。入力は、デジタル化されたファイル、またはキャプチャ デバイス ( ビデオ キャプチャ カードに接続されたカメラなど) からの出力のいずれかです。入力セクションは、<inputs> タグと </inputs> タグによってカプセル化されます。このリスト内に、単一または複数の入力を定義することができます。
| 詳細情報 : エンコーディングで利用可能なファイル形式および色形式については、「オーディオおよびビデオの入力形式」セクションを参照してください。 |
単一の入力を定義するには、<inputs> 要素内で <input> タグと </input> タグを追加します。
<inputs> |
複数の入力を定義するには、<inputs> 要素内で <parInputs> タグと </parInputs> タグを追加します。続いて、<input> タグと </input> タグの間に各入力を定義します。
<inputs> |
並行入力では、任意のソースの組み合わせを使用して、1 つのオーディオ ストリームと 1 つのビデオ ストリームを同時にエンコードすることができます。たとえば、あるファイルからのオーディオと別のファイルからのビデオを、単一のクリップにエンコードすることが可能です。また、ファイルからのオーディオと、キャプチャされたライブのビデオ画像を組み合わせることもできます。
| ヒント : 同じライブ イベントからオーディオとビデオをエンコードする場合は、オーディオとビデオを単一の入力としてキャプチャします。並行入力を使用するのは、オーディオとビデオのソースが異なるときのみです。 |
| 備考 : ジョブに並行入力が含まれる場合は、グラフィカル アプリケーションではなくコマンド ライン アプリケーションを使用してジョブをエンコードする必要があります。 |
| 詳細情報 : 並行入力では、オーディオ遅延補正プレフィルタを使用して、オーディオとビデオの入力を同期させることが可能です。詳細は「オーディオ遅延補正プレフィルタ」を参照してください。 |
<input> タグは、各入力を定義します。xsi:type 属性に、値として avFileInput または captureInput を使用します。各値はそれぞれ、デジタル化されたファイルからの入力、キャプチャ デバイスからの入力を示します。次の例は、デジタル化されたファイルの単一の宛先を示しています。
<inputs> |
次の例は、オーディオまたはビデオのキャプチャ デバイスからの、ライブまたは収録済みコンテンツとしての単一の入力を定義しています。
<inputs> |
入力がデジタル化されたファイルである場合、入力のタイプは avFileInput になります。このタイプを指定した後に、次のようなプロパティを設定することが可能です。グラフィカル アプリケーションを使用してファイル名を指定する場合 (詳細は「ファイルを入力として使用する」 を参照) は、ファイル名は空白のままでもかまいません。コマンド ライン アプリケーションを使用してジョブ ファイルを処理する場合は、ファイル名は必須です。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
disableAudio type="bool" |
true|false |
true に設定すると、この入力を使用するすべての出力でオーディオが無効になります。これにより、ビデオのみのキャプチャが可能になります。デフォルトは false です。各出力ごとにオーディオを無効にすることも可能です。詳細は「メディア プロファイルのプロパティ」を参照してください。 |
disableVideo type="bool" |
true|false |
true に設定すると、この入力を使用するすべての出力でビデオが無効になります。これにより、オーディオのみのキャプチャが可能になります。デフォルトは false です。各出力ごとにビデオを無効にすることも可能です。詳細は「メディア プロファイルのプロパティ」を参照してください。 |
filename type="string" |
ファイル名およびパス | 入力ファイルのパスと名前を指定します。ワイルドカードは使用できません。詳細は「ファイルとディレクトリのパス」を参照してください。 |
name type="string" |
文字列 | source1、source2 といったように、ソースに対して名前を割り当てます。これは省略可能ですが、並行入力を使用する際は、使用を強くお勧めします。 |
pluginName type="string" |
|
入力ファイルの読み取りに使用されるファイル システムのプラグインの名前を指定します。このプロパティを指定しない場合、RealProducer によって、使用可能なプラグインが検出されます。入力の形式を読み取ることが可能なプラグインの中で、最初に検出されたものが使用されます。 |
prefilters |
フィルタのリスト | 入力に対して使用する 1 つまたは複数のプレフィルタを指定します。詳細については、「プレフィルタ」を参照してください。 |
コマンド ライン インターフェースによってエンコーディングを実行する場合は、入力の filename 値に、パスとファイル名を設定します。グラフィカル アプリケーションを使用する場合は、ここでファイル名を設定することも可能ですが、値を空白のままにしておき、エンコーディング時にファイル名を指定してもかまいません。ファイル名とパスには、オペレーティング システムで標準とされている表記規則を使用します。一方、RealProducer では、異なるプラットフォーム間でのジョブ ファイルの移動を可能にするために、次のような表記規則が使用されています。
"/" は "\" として読み取られます。"\" は "/" として読み取られます。C:\ がデフォルト ドライブである場合、パス /home/media/video.mpeg は C:\home\media\video.mpeg と解釈されます。C:\ などのドライブ文字から開始されている場合、論理的な変換ができないためにエラーとなります。カメラ、マイク、CD プレーヤーといったキャプチャ デバイスからの入力の場合、入力のタイプは captureInput になります。このタイプを指定した後に、次のようなプロパティを設定することが可能です。必須項目は、キャプチャ デバイスの ID のみです。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
audioCaptureMono type="bool" |
true|false |
Linux の場合のみ。true に設定すると、単一のモノラル オーディオ チャンネルのキャプチャを強制します。ステレオ ペアとして構成されていない Linux オーディオ デバイスの場合は必須です。デフォルト値 false では、ステレオ キャプチャが有効になります。 |
audioDeviceID type="string" |
整数 | 文字列 | デバイス名 |
レコーディングに使用するオーディオ デバイスを指定します。詳細は「デバイスとポート」を参照してください。 |
audioDevicePort type="string" |
整数 | 文字列 | デバイス名 |
レコーディングに使用するオーディオ ポートを指定します。デバイス ID の指定も必要です。詳細は「デバイスとポート」を参照してください。 |
duration type="duration" |
[d:][h:][m:]s[.xyz]| infinite (無制限) |
デバイスからキャプチャを行う時間の長さを示します。値を指定しない場合、デフォルトはinfinite (無制限) になります。ミリ秒単位まで指定することが可能ですが、区別可能な最小の単位時間はオーディオまたはビデオ ストリームのビット レートにより決定されます。 継続時間の値に関する情報は、「継続時間の構文」を参照してください。 |
name type="string" |
文字列 | source1、source2 といったように、ソースに対して名前を割り当てます。入力と出力が複数である場合にのみ必須です。固有の名前の使用を推奨します。 |
pluginName type="string" |
入力の読み取りに使用されるプラグインの名前を指定します。このプロパティを指定しない場合、RealProducer によって、使用可能なプラグインが検出されます。入力の形式を読み取ることが可能なプラグインの中で、最初に検出されたものが使用されます。 | |
prefilters |
フィルタのリスト | 使用する 1 つまたは複数のプレフィルタを指定します。詳細については、「プレフィルタ」を参照してください。 |
videoDeviceID type="string" |
整数 | 文字列 | デバイス名 |
入力に使用するビデオ デバイスを指定します。詳細は「デバイスとポート」を参照してください。 |
videoDevicePort type="string" |
整数 | 文字列 | デバイス名 |
入力に使用するビデオ ポートを指定します。デバイス ID の指定も必要です。詳細は「デバイスとポート」を参照してください。 |
videoFormat type="string" |
NTSC|NTSC-JP| 整数 |
Linux の場合のみ。ビデオ形式を指定します。ドライバが認識可能な形式を示す、あらかじめ定義された文字列の 1 つまたは整数を使用します。Windows の場合は、ビデオ ドライバのダイアログを使用して、ビデオ形式を設定します。デフォルトは NTSC です。 |
videoFrameHeight type="uint" |
整数 | 必要に応じて、ビデオの高さをピクセル単位で指定します。4 の倍数となる、2048 以下の正の整数を使用します。デフォルト値 0 では、キャプチャ デバイスのデフォルトのサイズが使用されます。 |
videoFrameWidth type="uint" |
整数 | 必要に応じて、ビデオの幅をピクセル単位で指定します。4 の倍数となる、2048 以下の正の整数を使用します。デフォルト値 0 では、キャプチャ デバイスのデフォルトのサイズが使用されます。 |
必須のパラメータである audioDeviceID および videoDeviceID には、入力に使用するキャプチャ カードを指定します。省略可能なパラメータである audioDevicePort および videoDevicePort には、それぞれ、オーディオとビデオのキャプチャに使用するポートを設定します。次の値の中からいずれかを使用することができます。
0 以上の整数値。値を 0 にすると、常に最初のデバイスまたはポートが選択されます。たとえば、次のようになります。<audioDeviceID type="uint">1</audioDeviceID> |
<audioDeviceID type="string"> |
<videoDeviceID type="string">Osprey Capture Card 1</videoDeviceID> |
*) を含んだ既存のデバイスまたはポート名に一致する文字列。次のようになります。<audioDeviceID type="string"> |
<videoDeviceID type="string">Osprey Capture Card *</videoDeviceID> |
|
|
次に、オーディオおよびビデオのデバイス ID とポートの設定に関するヒントを示します。
audioDeviceID および videoDeviceID の両パラメータを指定する必要があります。-pd オプションによって、オーディオ デバイスとビデオ デバイスに関する情報を確認することができます。詳細は「デバイス情報の出力 (-pd)」を参照してください。次に、ファイルおよびライブ キャプチャからの入力をエンコードする構文の例を示します。
次の例は、デジタル化されたファイルに対する単一の入力を定義しています。入力には、単一のプレフィルタが使用されます。プレフィルタの詳細については、「プレフィルタ」を参照してください。
<inputs> |
次の例は、オーディオとビデオの入力を 15 分間キャプチャします。オーディオ入力の減衰を行うために、単一のプレフィルタが使用されます。プレフィルタの詳細については、「プレフィルタ」を参照してください。
<inputs> |
並行入力では、異なるソースからオーディオ ストリームとビデオ ストリームをそれぞれ 1 つずつ使用してエンコードを行うことができます。次の例は、デジタル化されたビデオ ファイルの映像トラックをキャプチャしています。このストリームを、オーディオ キャプチャ デバイスからの 5 分間のオーディオと組み合わせます。黒レベル補正フィルタにより、ビデオのコントラストを強めます。オーディオ遅延補正プレフィルタにより、オーディオを 0.5 秒進めて、ビデオと同期させます。プレフィルタの詳細については、「プレフィルタ」を参照してください。
<inputs> |
オプションのプレフィルタ セクションは、各 <input> リストの内部に含まれます。このセクションでは、エンコード前の入力に適用するオーディオやビデオのフィルタを定義します。プレフィルタは、<prefilters> タグと </prefilters> タグ (複数形「prefilters」となっている点に注意) で区切られたリストの内部に示されます。各プレフィルタは、<prefilter.../> タグと </prefilter> タグ (単数形「prefilter」となっている点に注意) を使用して、プレフィルタのプロパティを囲みます。<prefilter> タグの内部にある xsi:type 属性によって、使用するプレフィルタのタイプが決まります。次の例では、入力セクションで定義されたオーディオ ゲインのプレフィルタが示されています。
<input xsi:type="avFileInput"> |
| プレフィルタ | 機能 | 参照先 |
|---|---|---|
| 切り取り | 入力ビデオの一部を切り取ります。 | ここをクリック |
| インタレース除去とインバース テレシネ | NTSC ビデオから不要なフレームを取り除き、240 ピクセルを超える高さのビデオでのライン シフトを修正します。 | ここをクリック |
| ビデオ ノイズ除去 | 入力ビデオのアーティファクトを減らします | ここをクリック |
| 黒レベル補正 | 黒い領域をより暗く、明るい領域をより白くしてコントラストを強めます。エンコーディングの効率が向上します。 | ここをクリック |
| サイズ変更 | 入力ビデオのサイズを変更して、ピクセル単位の縦横比を修正します。 | ここをクリック |
| オーディオ ゲイン | オーディオ信号を増幅または減衰します。 | ここをクリック |
| オーディオ遅延補正 | ビデオと同期していないオーディオを修正します。 | ここをクリック |
| 備考 : 「メディア プロファイル」 の説明に従って、メディア プロファイル セクションにプレフィルタを定義することもできます。複数の出力を定義して、出力ごとに異なるフィルタを使用する場合は、こちらを推奨します。 |
RealProducer は、ジョブ ファイル内で指定された順にプレフィルタを適用します。プレフィルタは、ビデオ データを変更してから次のフィルタにデータを渡すため、誤った順序でプレフィルタを指定すると、出力の品質が低下する場合があります。たとえば、ノイズを除去した後は、ビデオのインタレース除去ができなくなります。次に、ビデオ入力で推奨されるプレフィルタ使用の順序を示します。
次の各セクションでは、ビデオのサイズを変更する 2 つの方法について説明します。いずれの場合も、エンコーディング中のビデオのサイズ変更はプロセッサに高い負荷がかかります。ライブ ブロードキャストでは行わないでください。ライブ ブロードキャストでサイズ変更の必要がある場合は、入力を RealProducer に送信する前に、ビデオ キャプチャ デバイスのハードウェアでサイズを変更することをお勧めします。
| ヒント : 入力ビデオを切り取り、不要な部分を除去することもできます。これは、「入力の切り取りプレフィルタ」の説明に従い、切り取りプレフィルタを使用して実行します。 |
「ビデオ サイズ変更プレフィルタ」で説明しているように、ビデオ サイズ変更プレフィルタは、エンコード前にビデオのサイズを変更します。このプレフィルタは、非正方形ピクセルの縦横比を修正する場合に役立ちます。入力ビデオが非正方形ピクセルの縦横比を示す場合 (DV など)、ビデオを横方向に短くして、正方形ピクセルに変換することができます。実際にエンコードを行う前にビデオのサイズを変更すると、エンコード対象となるソース コンテンツが減少するため、後続のエンコード処理の速度が向上します。すべての出力は、サイズ変更された入力を使用します。
「メディア プロファイル」で説明する出力のメディア プロファイルを使用して、ビデオの高さと幅を指定することもできます。このサイズ変更の方法では、エンコーディング時に RealVideo コーデックがコンテンツのサイズを変更します。コーデックのサイズ変更はより効率的であるため、正方形ピクセルへの修正が必要でない場合は、プレフィルタのサイズ変更ではなくこちらの方法を使用することをお勧めします。このモードは、グラフィカル アプリケーションやコマンド ライン アプリケーションを用いてコンテンツのサイズを変更する際に使用されます。
| ヒント : ビデオのサイズを大きくする場合は、常にコーデックのサイズ変更を使用してください。プレフィルタのサイズ変更を使用してビデオを拡大した場合、ピクセルが追加されます。これによりクリップは大きくなり、圧縮が難しくなります。これに対し、コーデックを使用して出力を拡大すると、再生時にビデオのサイズを大きくする方法に関する RealPlayer への指示がエンコードされます。これにより、クリップのサイズは比較的小さいままで保持されます。 |
ビデオ サイズ変更プレフィルタでは、videoResizeWidth と videoResizeHeight プロパティでビデオの新しいサイズを設定します。コーデックを使ってサイズ変更する場合は、メディア プロファイルの outputWidth と outputHeight プロパティでビデオのサイズを指定します。どちらのプロパティのセットも同じように機能します。
サイズ変更のすべてのプロパティには、32 以上の値を指定します。かつ、各値は 120、240、360 といった 4 の倍数でなければなりません。4 で割り切れない値は、端数が切り捨てられます。たとえば、123 という値は端数を切り捨てられ 120 となります。高さと幅に 0 が設定されている場合は、サイズ変更は行われません。高さおよび幅の最大値は、2048 ピクセルです。
入力ビデオの縦横比を維持するには、高さまたは幅のいずれかを目的のサイズに設定し、もう一方の値を 0 に設定します。 たとえば、入力ビデオが幅 640 ピクセル、高さ 480 ピクセルである場合に、幅を 320、高さを 0 に設定します。これにより、高さは 240 に自動的に縮小されます。サイズ変更の際に入力ビデオの縦横比を維持しない場合、出力ビデオが歪んで表示されます。
入力の切り取りフィルタには、ビデオ ソースを切り取るためのさまざまな設定があります。これにより、レターボックス (ワイドスクリーン) クリップの上下にある黒色のバーなどの、ビデオの不要な部分を切り取ることができます。このプレフィルタでは、xsi:type="inputCroppingPrefilter" というタイプの値を使用します。
| 備考 : 切り取りプレフィルタは、ビデオの拡大や縮小は行いません。サイズ変更の詳細については、「ビデオのサイズ変更の方法」を参照してください。 |
| ヒント : ビデオに対して、横または縦のサイズ変更が最初に適用される場合、切り取りのオフセット値は、ビデオの元のサイズではなく、新しいサイズに基づいて測定されます。 |
次の例は、切り取りプレフィルタの構文を示しています。このプレフィルタを適用すると、幅 320 ピクセル、高さ 240 ピクセルのビデオが作成されます。出力ビデオの上端は、入力ビデオの上端から 12 ピクセル下の位置となります。同様に、出力ビデオの左端は入力ビデオの左端から 24 ピクセル内側の位置です。
<prefilter xsi:type="inputCroppingPrefilter"> |
オプションのインタレース除去フィルタは、ビデオの高さが 240 ピクセルを超える場合に有効です。インバース テレシネ フィルタは、フィルムから変換された NTSC ビデオに対して使用します。これらのフィルタについては、「インバース テレシネ フィルタ」および「 インタレース除去フィルタ」を参照してください。このプレフィルタでは、xsi:type="deinterlacePrefilter" というタイプの値を使用します。
次の表に、インタレース除去およびインバース テレシネのプロパティを示します。
次の構文は、インタレース除去フィルタとインバース テレシネ フィルタの例を示します。
<prefilter xsi:type="deinterlacePrefilter"> |
このフィルタによって、ビデオ ノイズが減少します。「ノイズ フィルタ」セクションで説明しているように、高と低の設定があります。このプレフィルタでは、xsi:type="videoNoiseReductionPrefilter" というタイプの値を使用します。
<prefilter xsi:type="videoNoiseReductionPrefilter"> |
ビデオのコントラストを強めて、RealVideo コーデックの処理を効率化します。詳細については、「黒レベル補正フィルタ」を参照してください。このプレフィルタでは、xsi:type=blackLevelPrefilter" というタイプの値を使用します。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
pluginName type="string" |
必要に応じて、使用するプラグインを指定します。特に指定を行わない場合、RealProducer は、xsi:type の値に基づいてプラグインを選択します。 |
|
enabled type="bool" |
true|false |
true に設定すると、フィルタが有効になります。 |
<prefilter xsi:type="blackLevelPrefilter"> |
ビデオ サイズ変更プレフィルタは、エンコーディング前にビデオ入力のサイズを変更します。「プレフィルタの順序」で説明しているように、通常はこのフィルタは最後に実行してください。縦のサイズ変更が、ほかのプレフィルタの機能にマイナスの影響を与える可能性があります。このプレフィルタでは、xsi:type="videoResizePrefilter" というタイプの値を使用します。
| ヒント : コンテンツに対し、サイズ変更プレフィルタとコーデックによるサイズ変更のどちらを使用すべきかを判断するには、「ビデオのサイズ変更の方法」を参照してください。 |
次の表に、ビデオ サイズ変更フィルタのプロパティを示します。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
pluginName type="string" |
必要に応じて、使用するプラグインを指定します。特に指定を行わない場合、RealProducer は、xsi:type の値に基づいてプラグインを選択します。 |
|
enabled type="bool" |
true|false |
デフォルト値 true に設定すると、フィルタが有効になります。 |
videoResizeWidth type="uint" |
4 の倍数となる 32 〜 2048 の範囲の整数 | ビデオの幅をピクセル単位で設定します。詳細は「サイズ変更での幅と高さの値」を参照してください。 |
videoResizeHeight type="uint" |
4 の倍数となる 32 〜 2048 の範囲の整数 | ビデオの高さをピクセル単位で設定します。詳細は「サイズ変更での幅と高さの値」を参照してください。 |
videoResizeQuality type="string" |
fast|high |
ビデオのサイズ変更の際に適用するサイズ変更のタイプを指定します。デフォルト値の high を指定すると、良好な品質が得られますが、より多くの CPU が使用されます。 |
次の例は、ビデオのサイズを幅 176 ピクセル、高さ 132 ピクセルに縮小するビデオ サイズ変更フィルタの構文を示しています。
<prefilter xsi:type="videoResizePrefilter"> |
サイズの大きなビデオでインタレース除去フィルタを実行する場合は、最初にビデオの幅を変更し、続いてほかのプレフィルタを実行し、その後ビデオの高さを変更します。これにより、エンコーディング時間が短縮されます。最初の水平方向のサイズ変更により、ほかのプレフィルタで処理を行うビデオのデータ量が減少します。インタレース除去に影響を及ぼす垂直方向のサイズ変更だけは、ほかのプレフィルタの処理の完了後に実行する必要があります。
次の例では、手順を 2 つに分け、ビデオのサイズを 320 × 240 ピクセルから 176 × 132 ピクセルに変更します。最初のサイズ変更時に、高さが減少している点に注意してください。一方、幅には元の値が指定されています。videoResizeHeight の値がデフォルトのままである場合、ビデオと同じ縦横比を維持するために高さが自動的に減らされます。2 回目のサイズ変更で、高さが縮小されます。
<prefilters> |
オーディオ ゲイン プレフィルタは、オーディオを増幅または減衰します。ジョブ ファイル内でこのプレフィルタを有効にすると、すべてのオーディオ入力に対して適用されます。オーディオ ゲイン プレフィルタは、マルチチャネル オーディオをサポートしていません。マルチチャネル入力のエンコーディング時には使用しないでください。このプレフィルタでは、xsi:type="audioGainPrefilter" というタイプの値を使用します。
次の表に、オーディオ ゲイン フィルタのプロパティを示します。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
pluginName type="string" |
必要に応じて、使用するプラグインを指定します。特に指定を行わない場合、RealProducer は、xsi:type の値に基づいてプラグインを選択します。 |
|
enabled type="bool" |
true|false |
デフォルト値 true に設定すると、フィルタが有効になります。 |
gain type="double" |
-48 〜 48 の範囲の数字 |
dB 単位でオーディオ ゲイン レベルを設定します。負の値を示す場合はマイナス記号を使用します。値を低くすると、ビデオは効率的にミュートされます。値を高くすると、クリッピングが発生しません。基本的な知識については 「オーディオのモニタ」を参照してください。 |
<prefilter xsi:type="audioGainPrefilter"> |
オーディオ遅延を補正するプレフィルタは、オーディオ入力がビデオの映像トラックと同期が取れていない場合に、オーディオのずれを補正します。指定した秒数でオーディオをシフトし、ビデオの前処理による遅延の修正を不要にします。別々の並行入力からオーディオとビデオをエンコードする場合に役立ちます。
このフィルタは、ジョブ ファイルを使用した場合にのみ指定することができます。 グラフィカル ユーザ インターフェースやコマンド ライン アプリケーションから使用することはできません。ジョブ ファイル内にこのプレフィルタを含めると、すべてのオーディオ入力に対して適用されます。このフィルタは、xsi:type="audioDelayCompPrefilter" タイプの値を使用します。フィルタの適用によって、エンコード時間が増加することはありません。
| ヒント : DVD リッピング ソフトウェアなどの、一部のビデオ編集ツールでは、オーディオとビデオ間の遅延に関する情報を確認することができます。 |
| 詳細情報 : オーディオとビデオのエンコードで使用される別々の並行入力に関する詳細は、「単一の入力と複数の入力」を参照してください。 |
次の表に、オーディオ遅延補正フィルタのプロパティを示します。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
pluginName type="string" |
必要に応じて、使用するプラグインを指定します。特に指定を行わない場合、RealProducer は、xsi:type の値に基づいてプラグインを選択します。 |
|
enabled type="bool" |
true|false |
デフォルト値 true に設定すると、フィルタが有効になります。 |
advance type="duration" |
時間の値 | ビデオに対する遅れが発生した場合に、オーディオ ストリームを進める時間を指定します。時間の値に関する情報は、「継続時間の構文」を参照してください。 |
delay type="duration" |
時間の値 | ビデオよりも先に進んでいる場合に、オーディオ ストリームを遅らせる時間を指定します。時間の値に関する情報は、「継続時間の構文」を参照してください。 |
備考 : 通常、advance または delay のいずれかの値を指定します。両方を指定した場合、適用される遅延の値は 2 つの値の差分となります。たとえば、advance に 0.2 秒、delay に 0.5 秒を設定すると、適用されるオーディオ補正は、0.3 秒の遅延になります。
|
<prefilter xsi:type="audioDelayCompPrefilter"> |
出力セクションは、ジョブの出力を定義します。出力は、エンコード対象のクリップ、または、Helix Server に送信されるブロードキャスト ストリームのいずれかとなります。出力セクションは、<parOutputs> タグと </parOutputs> タグによってカプセル化されます。このリスト内の <output> タグと </output> タグの間に、単一または複数の出力を定義することができます。このセクションに定義されたすべての出力は、ジョブ ファイルの実行と同時にエンコードされます。
<output> タグは、<parOutputs> リスト内で各出力を定義します。単一の <output> セクション自体に、出力の宛先、メディア プロファイル、オプションのクリップ情報を定義する複数のサブリストが格納されています。次の例は、デジタル化されたファイルの単一の出力を定義する構造を示しています。
<parOutputs> |
| 備考 : 複数の出力を定義すると、出力のストリームは同時にエンコードされます。ただし、複数の出力を含んだジョブ ファイルを処理するには、コマンド ライン アプリケーションを使用する必要があります。ライブ キャプチャの場合は、RealProducer を実行するコンピュータが並行入力を処理する十分な能力を持っていることが重要です。 |
| 詳細情報 : 出力ごとにクリップ情報を定義する方法については、「クリップ情報」を参照してください。ブロードキャストの要件に関する基礎知識については、第 10 章を参照してください。 |
宛先セクションは、各出力の宛先を定義します。宛先は、クリップまたはサーバに送信するブロードキャスト ストリームのいずれかとなります。宛先セクションは、<output> リスト内で、<destinations> タグと </destinations> タグによってカプセル化されます。このリスト内の <destination> タグと </destination> タグの間に、単一または複数の宛先を定義することができます。出力に定義されたすべての宛先は、ジョブ ファイルの実行と同時にエンコードされます。
<destination> タグは、<destinations> リスト内で各宛先を定義します。次に示す値のいずれかを持つ type 属性を使用して、出力をファイルまたはブロードキャスト ストリームとしてエンコードします。
出力の宛先がデジタル化されたファイルである場合、宛先のタイプは xsi:type="fileDestination" になります。このタイプを指定した後に、次の表に示すプロパティを設定することが可能です。ファイル名のパラメータは必須ですが、グラフィカル アプリケーションを使用してファイル名を指定する場合 (詳細は 「宛先クリップの作成」を参照) は、値は空白のままでもかまいません。コマンド ライン アプリケーションを使用する場合は、ファイル名を指定する必要があります。複数の出力ファイルを指定する場合は、コマンド ライン アプリケーションからジョブを実行する必要があります。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
destinationRollSize type="uint" |
整数 | 出力クリップを新たに作成するサイズの上限をメガバイト単位で設定します。詳細は「ファイルのローリング」を参照してください。 |
destinationRollTime type="duration" |
時間の値 | 出力クリップを新たに作成する時間の上限を設定します。詳細は「ファイルのローリング」を参照してください。 |
filename type="string" |
ファイル名およびパス | 出力ファイルのパスと名前を指定します。ワイルドカードは使用できません。詳細は「出力のファイル名」を参照してください。 |
name type="string" |
文字列 | 出力に対するハンドルを割り当てます。これはファイル名とは関係ありません。また、通常は、出力を識別する目的でグラフィカル アプリケーションにおいてのみ使用されます。 |
pluginName type="string" |
ファイルを作成するファイル システムのプラグインの名前を指定します。RealMedia クリップを作成する場合は、指定する必要はありません。 |
次の例は、デジタル化されたファイルの単一の宛先を示しています。
<destination xsi:type="fileDestination"> |
コマンド ライン アプリケーションを使用してエンコードを行う場合、出力のファイル名が必要になります。なお、グラフィカル アプリケーションを使用する場合は省略可能です。グラフィカル アプリケーションでは、エンコードする前に名前を追加することができます (詳細は「宛先クリップの作成」を参照)。
入力ファイルからのエンコードの場合は、コマンド ライン アプリケーション、グラフィカル アプリケーションの双方において、ファイル名の値は省略可能です。この場合、出力は、入力ファイルの拡張子を除いたファイル名と適切な拡張子 (.rm または .rmvb) を使用します。たとえば、movie.avi からエンコードされた固定ビット レートのクリップは movie.rm となります。可変ビット レートのクリップの場合は、movie.rmvb となります。
出力ディレクトリ内ですでに存在しているクリップの名前を使用した場合、RealProducer は拡張子を除いたファイル名に _archNNN を追加し、既存のクリップをアーカイブします。たとえば、movie.rm は、新しい movie.rm クリップの保存が行われる前に、movie_arch001.rm に変更されます。出力のエンコーディングを再度実行した場合は、既存の movie.rm が movie_arch002.rm に変更されます。したがって、番号が大きいほど、より新しいアーカイブになります。
ファイルのローリングによって、単一の出力クリップに対して複数の RealMedia ファイルを作成することができます。新しいファイルには、それぞれ番号が追加されます。出力クリップ movie.rm が、movie.rm、movie1.rm、movie2.rm といったように保存されます。クリップが RealMedia ファイル形式の上限 (4 GB)、またはオペレーティング システムで規定されている次の最大サイズに達した時点で、ローリングが自動的に行われます。
destinationRollSize プロパティを使用して、ファイル サイズの上限を設定することも可能です。たとえば、値を 30 に設定した場合は、現在のクリップのサイズが 30 メガバイトに達すると、ファイルまたはライブ入力から新しい出力クリップが作成されます。
destinationRollTime プロパティでは、RealProducer が出力をエンコードする時間に基づいてファイルのローリングを実行します。たとえば、live.rm という名前のブロードキャストをエンコードする際に、ファイルの宛先のエンコード時間を 15 分に設定した場合、最初の 15 分間は live.rm としてエンコードされ、次の 15 分間は、live1.rm といったような名前で保存されます。それ以降も同様です。
このような、時間によるローリングは、入力メディアのタイムラインではなくエンコード時間を基準としているため、入力ファイルのエンコードでは、さまざまな長さのクリップを作成することができます。たとえば、RealProducer が実際の時間よりも速く入力をエンコードしていた場合、15 分間の設定でローリングされた各クリップは 20 分間再生されるかもしれません。
時間の値は分単位で適用されますが、「 継続時間の構文」で説明している構文を使用し、秒の指定も含めてください。次の例は、ローリングの時間を 10 分に設定しています。
<destinationRollTime type="duration">10:00</destinationRollTime> |
| ヒント : ファイルのローリングには、時間とサイズの両方を設定することができます。この場合、最初に指定された制限に達した時点で、新しいファイルが作成されます。 |
第 12 章で説明している RealMedia Editor を使用して、オペレーティング システムで規定されたファイル サイズの上限に達するまで、ローリングで作成されたファイルを単一の出力として結合することができます。また、Ram ファイルや SMIL ファイルを使用して、個々のクリップを順番に再生することができます。ただし、どちらの場合においても、処理がシームレスに実行されない可能性があり、その結果オーディオとビデオのずれが発生することがあります。クリップを順番にストリームする場合は、それぞれの新しいクリップごとに、RealPlayer 上で再生を一時的に停止するバッファリングが要求されることがあります。
| ヒント : Ram ファイルや SMIL ファイルを使用して、ローリングによって作成されたファイルを単一の出力に結合する方法については、『ストリーミング メディア入門』または『RealNetworks プロダクション ガイド』を参照してください。 |
出力の宛先がサーバである場合、宛先は、次に示すいずれかのタイプになります。このタイプは、サーバのタイプとブロードキャスト方法に基づいています。
xsi:type="pushServer" |
サーバにプッシュされるブロードキャスト ストリームをエンコードします。基本的な知識については、第 11 章のプッシュ ブロードキャストのセクションを参照してください。「プッシュ サーバの構文」セクションでは、このブロードキャストのタイプのマークアップについて説明しています。 |
xsi:type="g2PushServer" |
旧式サーバにブロードキャスト ストリームをプッシュします。基本的な知識については 「旧式ブロードキャストのセット アップ」を参照してください。「旧式プッシュ サーバの構文」セクションでは、このブロードキャストのタイプのマークアップについて説明しています。 |
xsi:type="pullServer" |
サーバがプルするブロードキャスト ストリームを作成します。基本的な知識については、「プル ブロードキャストの実行」を参照してください。「プル サーバの構文」セクションでは、このブロードキャストのタイプのマークアップについて説明しています。 |
グラフィカル アプリケーションを使用してエンコードを行う場合は、ジョブ ファイルにサーバの宛先を含めることができます。または、サーバの宛先セクションを空白のままにしておき、第 11 章の説明に従い、グラフィカル アプリケーションを使用してサーバの宛先を定義することも可能です。コマンド ライン アプリケーションとジョブ ファイルを使用したブロードキャストの場合は、ジョブ ファイルでサーバの宛先を定義する必要があります。
| ヒント : サーバの宛先を定義する最も簡単な方法は、付録 D の説明に従って、サーバ ファイルを作成することです。その後、作成したサーバ ファイルの構文をジョブ ファイルに組み込みます。 |
次の手順に従い、サーバ ファイルからのサーバの宛先情報をジョブ ファイルに手動で追加することができます。
| サーバ ファイルからジョブ ファイルのサーバの宛先を作成するには |
<destinations>...</destinations> セクションが存在しない場合は、これを作成します。<destination> タグと </destination> タグ間の内容をすべてコピーし、このマークアップを <destinations> 要素に連結します。これは、先頭行の XML 宣言タグを除く、サーバ ファイル内のすべてになります。<destination> タグからネームスペースを削除します。ジョブ ファイルには、<job> タグで定義されたネームスペースのみが必要となります。name プロパティを追加します。streamname プロパティで定義したストリーム名がそれぞれ一意であることを確認してください。出力セクション内に含まれるメディア プロファイル セクションは、使用するオーディエンスの選択といった、出力に関する設定を定義します。メディア プロファイルを出力ごとに個別に定義するため、異なるプロパティを持つ複数の出力 (異なるサイズでエンコードされる 2 つのクリップなど) を作成することができます。次の例のように、<mediaProfile> タグと </mediaProfile> タグで作成されるリストは、各出力の <output> タグと </output> タグの間でこうした設定を定義します。
<parOutputs> |
次の表に、出力のメディア プロファイル セクションで定義されるプロパティを示します。オーディエンス リファレンスのセクションは必須です。それ以外の要素はすべて省略可能です。
| プロパティ | 値 | 機能 |
|---|---|---|
audienceRefs |
リスト | 出力をエンコードする際に使用するオーディエンスを指定します。詳細は「メディア プロファイルのオーディエンス リファレンス」を参照してください。 |
audioMode type="string" |
voice|music |
オーディオ コンテンツのタイプを記述します。デフォルトは music です。クリップがオーディオのみのクリップか、オーディオとビデオのクリップかに関係なく、選択したオーディエンスには、この設定に対応するオーディオ ストリームを含める必要があります。詳細は「オーディオ ストリーム コンテキスト」を参照してください。 |
audioResamplingQuality type="string" |
fast|high |
オーディオの再サンプリングの品質に影響します。コーデックのサンプリング レートが入力のサンプリング レートと異なる場合に適用されます。再サンプリングでデフォルト値の high を指定すると、良好な品質が得られますが、より多くの CPU が使用されます。どちらの値でも、ピッチ シフトは発生しません。基本的な知識については 「サンプリング レート」を参照してください。 |
disableAudio type="bool" |
true|false |
true に設定すると、オーディオ出力が無効になります。デフォルトは false です。「デジタル化されたファイルの入力」の説明に従って、入力ごとにオーディオを無効にすることもできます。 |
disableVideo type="bool" |
true|false |
true に設定すると、ビデオ出力が無効になります。デフォルトは false です。「デジタル化されたファイルの入力」の説明に従って、入力ごとにビデオを無効にすることもできます。 |
outputHeight type="uint" |
4 の倍数となる 32 〜 2048 の範囲の整数 | ビデオの高さをピクセル単位で設定します。詳細は「サイズ変更での幅と高さの値」を参照してください。 |
outputWidth type="uint" |
4 の倍数となる 32 〜 2048 の範囲の整数 | ビデオの幅をピクセル単位で設定します。詳細は「サイズ変更での幅と高さの値」を参照してください。 |
prefilters |
フィルタのリスト | 入力に対して使用する 1 つまたは複数のプレフィルタを指定します。入力セクションにプレフィルタを定義し、同一のフィルタをすべての出力に対して適用することもできます。詳細については、「プレフィルタ」を参照してください。 |
resizeQuality type="string" |
fast|high |
ビデオのサイズ変更の際に適用するサイズ変更のタイプを指定します。デフォルト値の high を指定すると、良好な品質が得られますが、より多くの CPU が使用されます。 |
videoMode type="string" |
ビデオ モードを設定します。この設定は、品質に基づく VBR エンコーディングでは無視されます。デフォルトは normal です。基本的な知識については 「ビデオ オプションの選択」を参照してください。 |
<audienceRefs> リストには、出力で使用するオーディエンスを指定する 1 つまたは複数の <audienceRef> 要素が含まれます。オーディエンスは、使用するオーディオとビデオのコーデックを定義して、出力のストリーミング帯域幅を設定します。オーディエンスは、ジョブ ファイル内の任意の場所に定義されます (詳細は 「オーディエンス セクション」を参照)。<audienceRef> 要素によって囲まれている値は、オーディエンス名に対応している必要があります (詳細は 「オーディエンス プロパティ」を参照)。
次に、出力をエンコードする際に使用する 4 つのオーディエンスの例を示します。
<parOutputs> |
前の例で示したように、SureStream を使用して、複数のストリームを単一の出力にエンコーディングすることができます。これを行う場合、エンコーディングに対してオーディエンスを適切に選択する必要があります。
encodingType 値は cbr でなければなりません。詳細については、「ビデオ ストリーム プロパティ」を参照してください。avgBitrate 要素で次のように判定されます。詳細情報 : avgBitrate の詳細については、「オーディエンス プロパティ」を参照してください。
|
次に、2 つの出力クリップ用に定義されたメディア プロファイルの設定の例を示します。最初のクリップはダイヤルアップ モデム接続用です。そのため、ダイヤルアップ モデム用のオーディエンスが指定され、入力はサイズ変更により縮小されます。これにより、低速の接続でストリーミングする際に、フレーム レートが上昇し、より明瞭な結果が得られます。2 番目の出力は、ブロードバンド接続用です。複数の DSL とケーブル モデム用のオーディエンスが指定されています。エンコードされるビデオのサイズは入力と同じサイズに保持されます。
<parOutputs> |
| 詳細情報 : ビデオのサイズ、帯域幅、および出力品質の関係については、「良質のストリーミング ビデオ作成のための要素」を参照してください。 |
オーディエンス セクションでは、ジョブ ファイル内で使用される 1 つまたは複数のオーディエンスを定義します。ジョブ ファイルでは複数のオーディエンスを定義できます。そのため、オーディエンス セクションは <audiences> タグで開始され、 </audiences> タグで終了します (「audiences」と複数形になっている点に注意してください)。このセクション内で、<audience> タグと </audience> タグ (「audience」と単数形になっている点に注意してください) の間に定義された 1 つまたは複数のサブリストによって、各オーディエンスの設定を作成します。次の例は、ジョブ ファイル内のオーディエンス セクションの構造を示します。
<job...> |
| 詳細情報 : オーディエンスの構文については、付録 C を参照してください。 |
各ジョブ ファイルには、<audiences> タグと </audiences> タグの間で定義されたオーディエンス セクションがあります。グラフィカル アプリケーションを使用してエンコードを行う場合は、ジョブ ファイルにオーディエンスを含めることができます。または、オーディエンス セクションを空白のままにしておき、「オーディエンスの選択」の説明に従い、グラフィカル アプリケーションを使用してオーディエンスを選択することも可能です。
コマンド ライン アプリケーションとジョブ ファイルを使用する場合は、ジョブ ファイルでオーディエンスを定義する必要があります。オーディエンスの定義を作成する最も簡単な方法は、「オーディエンス テンプレートのジョブ ファイルへの組み込み」の説明に従って、オーディエンス テンプレートから構文をインポートすることです。
エンコードの際、ジョブ ファイルにリストされたすべてのオーディエンスが必ず使用されるわけではないという点に注意してください。<audiences> リスト内のオーディエンスの定義は、特定のオーディエンスのエンコードで必要とされるリファレンス情報を提供します。一方、出力に使用されるオーディエンスは、「メディア プロファイル」で説明しているように、出力のメディア プロファイル セクションで指定されます。
以下の手順に従い、オーディエンス テンプレートからのオーディエンス情報をジョブ ファイルに手動で追加することができます。
| オーディエンス テンプレートからジョブ ファイルのオーディエンス セクションを作成するには |
<audiences>...</audiences> セクションが存在しない場合は、これを作成します。このリストは、<job>...</job> リスト内に配置され、通常、ジョブ ファイルの末尾に表示されます。タグ名の表示が「audiences」と複数形になっている点に注意してください。<audience> タグと </audience> タグ間の内容をすべてコピーします。これは、先頭行の XML 宣言タグを除く、ファイル内のすべてになります。<audience> タグからネームスペースを削除します。ジョブ ファイルには、<job> タグで定義されたネームスペースのみが必要となります。name 属性が含まれていることを確認します。name 値を介してオーディエンスを参照するように変更を行います。詳細については、「メディア プロファイルのオーディエンス リファレンス」を参照してください。|
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