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第 4 章 : オーディオの作成

RealNetworks は、最初のインターネット用ストリーミング メディア製品である RealAudio によってストリーミング オーディオの先駆者となりました。RealAudio は、28.8 Kbps モデムではステレオ サウンド、より高速の接続では CD 品質のサウンドを提供し、1995 年の発表以来ネットワーク オーディオの標準となっています。この章では、RealAudio コーデックのリファレンスと、ストリーミングやダウンロード用にサウンド ファイルを準備してエンコードするためのヒントが提供されています。

詳細情報 : RealProducer で使用可能なオーディオ フィルタに関する情報については、「オーディオ ゲインの調整」および「オーディオ遅延補正プレフィルタ」も参照してください。

RealAudio について

RealAudio クリップは圧縮されているため、通常は WAV や AIFF のような、デジタル化された圧縮されていないサウンド ファイルから作業を始めます。RealProducer を使用して、そうしたソース ファイルから RealAudio クリップを作成します。RealAudio クリップには、通常 .rm というファイル拡張子が使われますが、.rmvb (可変ビット レート クリップの場合) または .ra (RealPlayer で作成されたオーディオ ファイルの場合) 等の拡張子を持つ場合もあります。後続のセクションでは、RealAudio がストリーミング用にどのようにオーディオ ファイルをエンコードするかを説明します。この情報は高品質のストリーミング クリップを作成するために役立ちます。

帯域幅とオーディオ品質

RealAudio コーデックがオーディオ ファイルのサイズを圧縮する方法の 1 つは、重要でないデータを削除することです。したがって、これは非可逆圧縮形式です。ただし、RealAudio ではデータを無差別に削除するわけではありません。RealAudio は、まず、非常に高いまたは非常に低い周波数帯など、聴き取れない部分を廃棄します。次に、特定の周波数帯を完全に維持する一方で、必要に応じてデータを削除します。音声エンコーディングでは、通常、人の会話で使われる周波数帯が維持されます。ミュージック エンコーディングでは、より幅広い周波数の範囲が維持されます。

RealAudio はオーディオ データを最適な方法で処理します。ただし、ターゲットのストリーミング速度が遅ければ遅いほどより多くのデータが削除され、音質が悪くなるという点に注意してください。低帯域幅では、AM ラジオ放送とほぼ同等の品質になります。より高速の接続であれば、FM放送と同等の品質でミュージック データをエンコードできます。DSL、ケーブル モデム、LAN などの高速接続であれば、RealAudio の音質は CD や マルチチャネル DVD の再生音質に匹敵します。どの帯域幅用であっても、RealAudio クリップの作成時に高品質の入力ファイルで作業を始めることは、高い音質を得るために重要です (詳細は 「オーディオ キャプチャ」を参照してください)。

RealAudio の帯域幅特性

RealAudio クリップは、1 つまたは複数の RealAudio コーデックを使用して作成されます。コーデック (codec) とは、コーダ / デコーダ (coder/decoder) のことです。コーデックは、RealProducer がオーディオ ソース ファイルを RealAudio クリップに変換する方式を指定します。ストリーミングの受信側では、RealPlayer がコーデックを使用して、クリップをコンピュータで再生可能なオーディオ データに変換します。RealAudio は一連のコーデックを使用します。各コーデックは、特定の帯域幅に厳密に対応するオーディオ ストリームを作成します。あるコーデックはモノラル ミュージックを 28.8 Kbps モデム用に圧縮します。もう 1 つのコーデックはステレオ ミュージックを同じスピードのモデム用に圧縮します。このコーデックのセットは、たとえば、DSL やケーブル モデムの接続用にミュージック データを圧縮する場合に使用されるコーデックのセットとは異なるものです。

RealAudio クリップは、そのクリップをエンコードするために使用されたコーデックに基づき、一定の帯域幅を消費します。例として、20 Kbps コーデックでエンコードされた RealAudio クリップは再生中、常に 20 Kbps の帯域幅を消費します。次の表は RealProducer によって特定の対象視聴者用にエンコードされた RealAudio クリップの標準的なビット レートを示しています。たとえば、28.8 Kbps モデム用に音声のみのオーディオ ファイルをエンコードすると、16 Kbps のストリーミング クリップが作成されます。しかし入力がモノラル ミュージックの場合は、20 Kbps のクリップが作成されます。

RealAudio の標準的なビット レート
対象視聴者 音声のみ 音声とミュージック モノラル
ミュージック
ステレオ
ミュージック
28.8 Kbps モデム 16 Kbps 20 Kbps 20 Kbps 20 Kbps
56 Kbps モデム 32 Kbps 32 Kbps 32 Kbps
64 Kbps シングル ISDN 32 Kbps 44 Kbps 44 Kbps 44 Kbps
112 Kbps デュアル ISDN 64 Kbps 64 Kbps 64 Kbps 64 Kbps
社内 LAN 96 Kbps 132 Kbps
256 Kbps DSL / ケーブル モデム 176 Kbps
384 Kbps DSL / ケーブル モデム 96 Kbps 264 Kbps
512 Kbps DSL / ケーブル モデム 352 Kbps

ヒント : 帯域幅の使用に関しては、RealAudio は固定的です。RealAudio コーデックはストリーミング ビット レートを段階的に設定します。ビット レートは、20 Kbps、36 Kbps、44 Kbps などに設定されており、それらの間の値はありません。RealAudio クリップは常に一定のビット レートでストリームされるため、マルチクリップ プレゼンテーションで RealAudio クリップを使用する場合には、最初に RealAudio クリップで必要とされる帯域幅を考慮する必要があります。その後、残された帯域幅に応じてほかのクリップを作成します。

詳細情報 : SureStream テクノロジによって、単一の RealAudio クリップをさまざまな速度でストリームすることができます。SureStream に関する基礎知識については、「SureStream CBR クリップ」を参照してください。

RealAudio コーデック

RealProducer を使用して RealAudio クリップや RealVideo クリップをエンコードする場合、直接 RealAudio コーデックを選択することはありません。代わりに、オーディエンス設定を選択します (「オーディエンスの選択」セクションに説明があります)。たとえば、256 Kbps DSL ユーザといったように 1 つのオーディエンスを選択する場合もあれば、さまざまなビット レートでストリームできる 1 つの SureStream クリップに複数のオーディエンスをエンコードする場合もあります。

オーディエンスのデフォルトを変更したい場合を除いて、クリップをエンコードする適切な RealAudio コーデックを RealProducer に設定するために必要なのは、正しいオーディエンス設定の選択のみです。RealProducer のグラフィカル ユーザ インターフェースで表示されるオーディエンス テンプレートは、[384k DSL or Cable Modem (384k DSL / ケーブル モデム)] といったように、常に対象となるストリーミング速度で表されます。

ただし、使用するオーディオ入力のタイプが、オーディエンスの選択に影響を与える可能性に注意してください。たとえば、ソースがステレオ サラウンド オーディオである場合は、単なる標準の 2 チャネル ステレオ オーディオ用にエンコードを行うテンプレートではなく、[350k Surround Stereo (350k サラウンド ステレオ)] オーディエンス テンプレートを使用してエンコードすることになります。また、もし入力がマルチチャネルならば、[350k Multichannel (350k マルチチャネル)] オーディエンス設定を使用することになるでしょう。後続のセクションでは、こうしたオーディオのタイプについてより詳しく解説します。

そのほか、使用する RealAudio コーデックと RealPlayer の互換性についても注意する必要があります。たとえば、古いバージョンの RealPlayer では、音声コーデックでエンコードされたオーディオの再生は可能ですが、ステレオ、ステレオ サラウンド、Multichannel といったコーデックでエンコードされたオーディオを再生できるのは、RealOne Player 以降のバージョンのみです。利用可能なコーデックの一覧を取り上げたセクションで、互換性に関する留意事項について説明しています。また、1998 年以降のすべての RealPlayer には、ユーザの RealPlayer でサポートされていない形式の RealAudio を再生しようとしたときに、自動的に新しいオーディオ コーデックまたは新しいバージョンのプレーヤーにアップグレードする機能がある点にも注意してください。

ヒント : 第 9 章では、各オーディエンス設定で使用されるコーデック設定の決定方法や、必要に応じてコーデックを変更する方法などについて説明します。デフォルトの設定を変更する場合は、後続のセクションで解説するコーデックのプロパティを確実に理解したうえで変更を行うようにしてください。

RealAudio コーデック テーブルについて

以降のセクションでは RealProducer で利用可能な RealAudio コーデックについて説明します。コーデックは、音声、モノラル ミュージック、ステレオ ミュージック、ステレオ サラウンド、Multichannel、Lossless オーディオに分けて表示されています。各表では次の情報が示されます。

コーデック

コーデックの列には、RealProducer インターフェースで表示されるコーデック名が示されます。コーデック名によって、エンコードされるオーディオのストリーミング ビット レート、コーデックに適したオーディオ入力のタイプが確認できます。

タイプおよびフレーバ

タイプおよびフレーバの列には、コマンド ライン アプリケーションで使用するコーデックが示されます。この情報は RealProducer のグラフィカル ユーザ インターフェースでは表示されません。

サンプリング レート

サンプリング レートの列には、コーデックの最適なサンプリング レートが示されます。入力が提示されたレートに達しない場合、RealProducer はピッチ シフトを起こすことなく入力の再サンプリングを行います。最良の結果を得るには、オーディオ入力のサンプリング レートがコーデックで最適とされるレートと同等か、またはそれ以上であることが必要です。SureStream クリップの場合は、入力のサンプリング レートが、使用されるすべてのコーデックのサンプリングレートの最大値と同等、またはそれ以上であることが必要です。RealProducer では、任意のサンプリング レートの入力が利用可能ですが、以下に示すサンプリング レートの入力に対して最適化されています。

音声コーデック

音声コーデックは、音声のみのオーディオ入力に対して最適の出力を生成します。RealAudio クリップをエンコードするために通常使用される音声コーデックでは、最低速度 16 Kbps でデータをストリームします。接続帯域幅が減少した際は、SureStream クリップで常に使用されるコーデックとして、より低速のコーデック (5、6.5、8.5 Kbps) が使用されます。また、低帯域幅の RealVideo クリップのサウンドトラックをエンコードする場合にも使用されます。以下の表は、RealPlayer G2 以降と互換性のある、利用可能な音声コーデックを示しています。

RealAudio 音声コーデック
コーデック タイプ フレーバ サンプリング レート
5 Kbps 音声 sipr 2 8 kHz
6.5 Kbps 音声 sipr 0 8 kHz
8.5 Kbps 音声 sipr 1 8 kHz
16 Kbps 音声 sipr 3 16 kHz
32 Kbps 音声 cook 7 22.05 kHz
64 Kbps 音声 cook 14 44.1 kHz

モノラル ミュージック コーデック

ミュージック コーデックは、音声よりもピッチの変動が大きいオーディオのエンコード用に設計されています。より高速のビット レート用に設計されたコーデックを使用することによって、より広範囲で完全に近いサウンドをキャプチャすることができます。音声コーデックと同様に、RealAudio で通常使用されるモノラル ミュージック コーデックでは、最低速度 16 Kbps でデータをストリームします。低速のコーデック (6、8、11 Kbps) は、SureStream クリップで常に使用されるコーデックとして、また、低帯域幅の RealVideo クリップのサウンドトラックをエンコードするために使用されます。コーデックに 2 つのバージョンが存在する場合、RealProducer は、デフォルトでより高レスポンスのバージョンのコーデックを使用します。

高レスポンス コーデックについて

20 Kbps、32 Kbps、および 44 Kbps のミュージック コーデックは、それぞれ 2 つの種類に分けられます。RealProducer では、ほとんどの場合に適したコーデックとなる「高レスポンス」のバージョンをデフォルトで使用します。ただし、オーディエンス テンプレートを変更することにより「通常レスポンス」のバージョン を使用することも可能です (第 9 章で説明します)。

高レスポンス コーデックでは、通常レスポンス コーデックよりも広範囲の周波数帯をサポートしています。高レスポンス バージョンでは、範囲が通常レスポンス コーデックの 2 倍になることもあります。つまり、高レスポンス コーデックは、より明瞭なサウンドを得ることができ、高周波数域をキャプチャするのに適しています。たとえば、交響曲のような音楽の場合に高レスポンス コーデックを使用すると、フルートやピッコロの音をより明瞭にキャプチャできます。ただし、音声、ドラムのように大きなサウンドなどでは、通常レスポンス コーデックより も歪みがひどくなります。

幅広い周波数の範囲で音楽をエンコーディングする場合は、高レスポンス コーデックを使用してください。歪みが確認された場合は、高レスポンス コーデックで得られた結果と通常レスポンス コーデックを使用したクリップを比較します。どのコーデックを使うのかを決める最適なツールは、耳です。クリップのサウンドのわずかな違いを注意深く聞き取ってください。誰かに聞いてもらうというのも良い方法です。人間の耳は、ひとりひとり異なる周波数レスポンスを持っています。

利用可能なモノラル ミュージック コーデック

オーディオ ファイルをモノラル ミュージックとしてエンコードする場合、次のコーデックが使用できます。すべてのモノラル ミュージック コーデックは RealPlayer G2 以降のバージョンとの互換性があります。

モノラル ミュージック コーデック
コーデック タイプ フレーバ サンプリング レート
6 Kbps ミュージック - RealAudio cook 8 8 kHz
8 Kbps ミュージック - RealAudio cook 0 8 kHz
11 Kbps ミュージック - RealAudio cook 1 8 kHz
16 Kbps ミュージック - RealAudio cook 2 8 kHz
20 Kbps ミュージック - RealAudio cook 3 11.025 kHz
20 Kbps ミュージック 高レスポンス - RealAudio cook 15 22.05 kHz
32 Kbps ミュージック - RealAudio cook 4 22.05 kHz
32 Kbps ミュージック 高レスポンス - RealAudio cook 16 44.1 kHz
44 Kbps ミュージック - RealAudio cook 5 44.1 kHz
64 Kbps ミュージック - RealAudio cook 6 44.1 kHz

ステレオ ミュージック コーデック

通常の 2 チャネルのステレオ ミュージックをエンコードする場合は、ステレオ ミュージック コーデックを使用します。RealProducer では、ミュージックを含む音声クリップをエンコードする場合もこのコーデックを使用します。

ステレオ ミュージック コーデックのタイプ

3 種類の異なるステレオ コーデックを使用することによって、ステレオ ミュージックのさまざまな帯域幅をエンコードできます。

利用可能なステレオ ミュージック コーデック

RealProducer 10 で利用可能なステレオ ミュージック コーデックは次のとおりです。

ステレオ ミュージック コーデック
コーデック タイプ フレーバ サンプリング レート
12 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio cook 26 11.025 kHz
16 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio cook 17 22.05 kHz
20 Kbps ステレオ ミュージック cook 9 11.025 kHz
20 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio cook 18 22.05 kHz
20 Kbps ステレオ ミュージック 高レスポンス - RealAudio cook 19 22.05 kHz
32 Kbps ステレオ ミュージック cook 10 22.05 kHz
32 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio cook 20 22.05 kHz
32 Kbps ステレオ ミュージック 高レスポンス - RealAudio cook 21 44.1 kHz
44 Kbps ステレオ ミュージック cook 11 22.05 kHz
44 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio cook 22 44.1 kHz
44 Kbps ステレオ ミュージック 高レスポンス - RealAudio cook 23 44.1 kHz
64 Kbps ステレオ ミュージック cook 12 44.1 kHz
64 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio cook 24 44.1 kHz
64 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio 10 raac 0 44.1 kHz
96 Kbps ステレオ ミュージック cook 13 44.1 kHz
96 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio cook 25 44.1 kHz
96 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio 10 raac 1 44.1 kHz
128 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio 10 raac 2 44.1 kHz
160 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio 10 raac 3 44.1 kHz
192 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio 10 raac 4 44.1 kHz
256 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio 10 raac 5 44.1 kHz
320 Kbps ステレオ ミュージック - RealAudio 10 raac 6 44.1 kHz

ステレオ サラウンド コーデック

ソース オーディオがマトリックス処理されたマルチチャネル サウンドであるということがわかっており、視聴者のために複数のチャネルを維持したい場合は、ステレオ サラウンド コーデックを使用してオーディオをエンコードします。ステレオ サラウンドは従来のステレオ システムと互換性があるため、ステレオ サラウンド対応の装置を持たない視聴者でも 2 つのメイン チャネルを聞くことができます。ステレオ サラウンドのオーディオ クリップおよびビデオ クリップは、ストリーミングやダウンロードに適しています。

ステレオ サラウンドについて

ステレオ サラウンド オーディオは、左右の 2 チャネルのみを使用する従来のステレオよりも多くのチャネルを持っています。追加されたチャネルは、従来の左右のステレオ チャネルにミックスされます (マトリックス処理)。これにより、ステレオ サラウンドに対応する新しいレシーバでは追加されたスピーカ用のオーディオ データを左右のチャネルから抽出することができ、一方、旧式のレシーバでは左右のチャネルをそのまま再生することができます。

詳細情報 : Dolby Laboratories の Web サイト http://www.dolby.com/tech/ で、ステレオ サラウンド入力の作成に関する基本的知識を確認することができます。そのほかの情報に関しては、http://www.jp.realnetworks.com/resources/index.html も参 照してください。

ステレオ サラウンド オーディオのチャネル サポート

RealAudio ステレオ サラウンド コーデックは、マトリックス処理されたマルチチャネル サラウンド オーディオをオーディオ入力に保持します。RealProducer では、マトリックス処理された任意の数のチャネルをサポートしています。オーディオ入力自体は標準のステレオ入力であるため、RealProducer を実行するコンピュータでは特にサウンド カードやケーブル接続を必要としません。次の表で、マトリックス処理されたステレオ サラウンド オーディオの標準的なチャネ ル配置を説明します。

マトリックス処理されたステレオ サラウンド オーディオの標準的なチャネル配置
チャネル 説明
4 この配置は、通常の左右のチャネルにフロント センタおよびリア センタのチャネルが加わったものです。
5.1 このタイプのマトリックス処理は 5 つのメイン チャネルを使用します。左、センタ、右、左サラウンド、右サラウンドです。「.1」という表示は 6 つ目のチャネルを示しており、メイン チャネルの一定の周波数帯域を カバーする LFE (Low-Frequency Effects) バス チャネルを表します。
6.1 5.1 チャネルが強化されたものです。このタイプのマトリックス処理では 2 つのチャネルが新たに加えられ、追加された 2 つのスピーカで再生されます。
7.1 これも同様に、5.1 チャネルが強化されたものです。このタイプのマトリックス処理では 4 つのチャネルが新たに加えられ、追加された 2 つのスピーカで再生されます。

ステレオ サラウンド オーディオのソース

RealProducer 自体が、左右のステレオ チャネルへのマルチチャネル ステレオ サラウンドのミックスを行うことはないという点に注意してください。エンコードするソースは、それが静的なクリップであるかライブ入力であるかに関係なく、 事前にマトリックス処理されている必要があります。このタイプのオーディオ コンテンツは、通常 Dolby (http://www.dolby.com)、SRS Labs、または Digital Theater Systems (http://www.dtsonline.com/) のエンコーダを使用して作成されます。これらのソースは DVD やテレビ放送で広く普及しています。マルチチャネルの非デジタル ソースを使うことも可能ですが、デジタル ソースを用いると最良の結果が得られます。

ステレオ サラウンド オーディオの再生

マトリックス処理されたマルチチャネル サウンドを聞く場合、RealPlayer ユーザは、サラウンド チャネルとオプションのサブウーファーに接続され、ステレオ サラウンドのデコード機能を備えた A/V レシーバでオーディオを再生することができます (たとえばホーム シアター システムなど)。そのほか、ステレオ サラウンド オーディオを直接再生できるコンピュータ スピーカもあります。ステレオ サラウンドに対応していないオーディオ システムでは、標準の左右のステレオ チャネルのみが再生されます。

ステレオ サラウンド オーディオ用の標準ステレオ コーデック

ステレオ サラウンド情報を保持しない場合、従来のステレオ コーデック (42 ページの「ステレオ ミュージック コーデック」 を参照) を使用するオーディエンス テンプレートによってオーディオのエンコードができます。これは主に、ステレオ サラウンドが利用可能な帯域幅よりも低い帯域幅でストリームを実行したい場合に行われます。SureStream クリップを使用すると、低帯域幅のストリームを従来のステレオでエンコードし、高帯域幅のストリームをステレオ サラウンド オーディオでエンコードすることができます。

ステレオ サラウンド用の標準ステレオ入力

オーディオ ソースが従来の 2 チャネル ステレオである場合、入力のエンコードにはステレオ サラウンド オーディオ コーデックは使用しないでください。従来のステレオ入力をステレオ サラウンドとしてエンコードすることは可能ですが、RealProducer は既存のチャネルを保持するだけで、追加のチャネルを作成しません。したがって、ステレオ サラウンド オーディオ コーデックを使用してもユーザのリスニング体験が向上することはありません。しかも、2 チャネルのステレオ入力のエンコードには、ステレオ サラウンド オーディオ コーデックよりも標準ステレオ コーデックのほうが効率的です。

利用可能なステレオ サラウンド コーデック

RealProducer では、次の任意のコーデックでステレオ サラウンド オーディオをエンコードできます。3 つの「RealAudio」コーデックは、RealPlayer 8 以降のプレーヤーと互換性があります。AAC テクノロジを用いた「RealAudio 10」コーデックは、RealOne Player (コーデックの自動アップデートが必要です) およびそれ以降のプレーヤー (RealPlayer 10 を含む) と互換性があります。

ステレオ サラウンド オーディオ コーデック
コーデック タイプ フレーバ サンプリング レート
44 Kbps ステレオ サラウンド オーディオ - RealAudio cook 29 22.05 kHz
64 Kbps ステレオ サラウンド オーディオ - RealAudio cook 27 44.1 kHz
96 Kbps ステレオ サラウンド オーディオ - RealAudio cook 28 44.1 kHz
128 Kbps ステレオ サラウンド - RealAudio 10 raac 7 44.1 kHz
160 Kbps ステレオ サラウンド - RealAudio 10 raac 8 44.1 kHz
192 Kbps ステレオ サラウンド - RealAudio 10 raac 9 44.1 kHz
256 Kbps ステレオ サラウンド - RealAudio 10 raac 10 44.1 kHz
320 Kbps ステレオ サラウンド - RealAudio 10 raac 11 44.1 kHz

5.1 Multichannel オーディオ コーデック

RealAudio Multichannel コーデックは、ディスクリート処理された複数のチャネルをオーディオ ソース内に保持します。ソース オーディオがマルチチャネルサウンドを含んでいることがわかっており、対象となる視聴者がホーム シアター システムまたはすべてのチャネルの再生が可能な機器を所有している場合に、このコーデックを使用します。Multichannel オーディオ クリップおよび Multichannel ビデオ クリップは、ストリーミングやダウンロードに適しています。

マルチチャネル オーディオとは

ステレオ サラウンド オーディオと同様、マルチチャネル オーディオは左右のステレオ チャネル以外にもチャネルを持っています。ただし、ステレオ サラウンドとは異なり、マルチチャネル オーディオは、すべてのチャネルを左右のスピーカの信号にミックスするのではなく、付加的なチャネルを個別にエンコードします。このため、マルチチャネル オーディオは、ステレオ サラウンド オーディオがマトリックス マルチチャネルと呼ばれるのに対して、しばしばディスクリート マルチチャネルと呼ばれます。

Multichannel オーディオ コーデックを使用することにより、マルチチャネル オーディオの最適な音質が保持できます。ステレオ サラウンドでは、マトリックス処理によってあるチャネルに向けられたオーディオ データが他のチャネル上に重ねられる可能性があります (これは RealAudio のエンコード上の問題ではなく、オーディオ ソースにおけるステレオ サラウンドのミックスによるアーティファクトです)。

マルチチャネル オーディオ エンコーディングのサウンド システム要件

ディスクリート処理されたマルチチャネル オーディオを使用する場合、サウンド システムが各チャネルをキャプチャして保持する必要があります。たとえば、圧縮されていない収録済みのファイルで作業を開始する場合には、そのデジタル化されたファイル形式は追加チャネルを保持している必要があります。マルチチャネル オーディオで一般的に用いられるオーディオ形式は AC3 です。AC3 は、MPEG、QuickTime、AVI、WAVE ファイルとしてデジタル化可能です。追加の入力チャネルは、RealProducer をインストールしたコンピュータで使用するサ ウンド カードでもサポートされている必要があります。したがって、2 チャネルのステレオ入力のみをサポートする標準的なサウンド カードは、ディスクリート処理されたマルチチャネル オーディオには使用できません。

マルチチャネル エンコーディングのチャネル サポート

RealProducer は、すべてのマルチチャネル出力を 5.1 チャネル (左、センタ、右、左サラウンド、右サラウンド、LFE バス) としてエンコードします。入力として 6 未満のチャネル数もサポートしており、必要に応じて 5.1 チャネルのデータを作成するためにアップ サンプリングを行います。現在あまり使用されていないクアドラフォニック マルチチャネル形式 (前後各 2 チャネルを使用する形式) はサポートしていません。

マルチチャネル入力形式

RealProducer では、ファイルからのマルチチャネル入力のエンコードが可能です。ライブ キャプチャからのエンコードには対応していません。RealAudio Multichannel コーデックの入力としては、次のオーディオ ソース形式が利用可能です。

マルチチャネル オーディオの再生

ディスクリート処理されたマルチチャネル オーディオの異なったチャネルを聞く場合、Windows の RealPlayer ユーザはマルチチャネル対応のサウンド カードまたはホーム シアター システムにオーディオを送ります。従来のスピーカ システムや Windows 以外のオペレーティング システムを使用している環境では、RealPlayer はオーディオ信号を標準ステレオ チャネルに変換します。

マルチチャネル オーディオ用の標準ステレオ コーデック

ステレオ サラウンド オーディオの場合と同様に、マルチチャネル オーディオは標準ステレオ コーデックを使用したエンコードが可能です。ただし、この場合複数のチャネルは保持されません。たとえば、低ビット レートでは従来のステレオ、高帯域幅ではマルチチャネル オーディオをストリームする SureStream クリップを作成することができます。なお、標準ステレオ入力は Multichannel コーデックを用いてエンコードするべきではありません。標準ステレオ コーデックを使用した場合よりも音質は低下します。

利用可能な Multichannel コーデック

高帯域幅のマルチチャネル レコーディングでは次のコーデックが利用可能です。すべての Multichannel コーデックは、RealOne Player (コーデックの自動アップデートが必要です) およびそれ以降のプレーヤー (RealPlayer 10 を含む) と互換性があります。

Multichannel オーディオ コーデック
コーデック タイプ フレーバ サンプリング レート
96 Kbps 5.1 Multichannel - RealAudio 10 cook 30 22.05 kHz
132 Kbps 5.1 Multichannel - RealAudio 10 cook 31 44.1 kHz
184 Kbps 5.1 Multichannel - RealAudio 10 cook 32 44.1 kHz
268 Kbps 5.1 Multichannel - RealAudio 10 cook 33 44.1 kHz

Lossless オーディオ コーデック

RealProducer 10 には、出力サイズを圧縮すると同時に、入力オーディオ ファイルの完全な動的周波数を忠実に再現する RealAudio Lossless コーデックが含まれています。エンコードされたクリップは RealMedia の可変ビット レート フォーマット (.rmvb) で保存されます。圧縮率は入力形式により異なりますが、サイズは通常入力ファイルの約半分になります。

Lossless エンコーディングとは

RealAudio Lossless コーデックは、主にモノラルまたは 2 チャネル ステレオ形式での高品質ミュージックのダウンロードのために設計されています (マルチチャネル出力はサポートされていません)。ダウンロード時間を短縮する形式によって CD 品質のサウンドを再現します。

RealAudio Lossless コーデックは、ファイル サイズを当初の約半分に圧縮する一方で、入力オーディオのサウンドを正確に保持します。Lossless オーディオ コーデックは Hi-Fi ミュージックのダウンロード用に設計されていますが、高帯域幅環境でのストリーミング クリップやブロードキャストにも使用できます。

備考 : Lossless オーディオ コーデックはグラフィカル ユーザ インターフェースでは利用できません。ファイルを ロスレス ストリームとしてエンコードする場合は、コマンド ライン アプリ ケーションを使用してください (第 14 章に説明があります)。

Lossless エンコーディングの入力形式

RealProducer 10 で利用可能なすべてのオーディオまたはビデオ形式は、RealAudio Lossless コーデックでエンコードすることができます。Lossless コーデックは、オーディオ CD で使用されている 44.1 kHz/16 ビットのオーディオ用 に最適化されていますが、それ以外のサンプリング レートや量子化ビット数の入力も使用可能です。エンコーディング時に、オーディオ遅延補正、オーディオ ゲイン、オーディオ メーターのプレフィルタを適用することができます。

Lossless エンコーディングの出力形式

Lossless エンコーディングで想定されている主な出力は、ダウンロード可能なクリップとして保存される単一のオーディオ ストリームです。しかし、固定ビット レート クリップあるいは可変ビット レート クリップのエンコードにも Lossless オーディオを使用することが可能です。また、Lossless オーディオ トラックをほかのオーディオ トラックと組み合わせて単一の SureStream クリップまたはライブ ストリームにすることによって、ストリーミング クリップやブロードキャストに Lossless オーディオ エンコーディングを使用することができます。

Lossless オーディオに対するプレーヤーおよびサーバの互換性

Lossless オーディオ クリップは、RealOne Player (コーデックの自動アップデートが必要です) と RealPlayer 10 での再生用にストリームまたはダウンロードされます。Lossless オーディオのストリーミングやブロードキャストには Helix Server バージョン 9 以降のサーバが必要です。旧式のプッシュ ブロードキャスト モードは Lossless エンコーディングを用いたブロードキャストでは利用できません。

Lossless オーディオ クリップのストリーミング速度

Lossless オーディオ ストリームはダウンロードを想定したものですが、ストリーミングも可能なように設計されています。しかしほかのコーデックでエンコードされたオーディオ ストリームとは異なり、ロスレス ストリームには単一の対象ストリーミング速度は存在しません。ここでは、キロビットで表されたオーディオ データのサイズを秒数で表されたオーディオの再生時間で割った値がストリーミング速度の概算値になります。たとえば、6 メガバイト (49,152 キロビット) で再生時間 2 分間 (120 秒) の Lossless オーディオ クリップは毎秒 410 キロビットでストリームされます。したがって、ストリーミング メディアでのLossless オーディオの利用は、高帯域幅環境の場合にのみ推奨されます。

ヒント : ストリーミング ビデオ クリップで Lossless オーディオを使用する場合、映像トラックは全対象レート内の残された帯域幅に合わせて圧縮されるという点に留意してください。オーディオによってほとんどのストリーミング帯域幅が消費されるようなケースでは、ビデオの映像品質は悪化します。

Lossless オーディオのエンコーディング モード

RealProducer 10 は 3 つのエンコーディング モード (lowmediumhigh) を提供します。このモード設定はビデオおよび Lossless オーディオに反映されます。どのモードも入力ファイルの完全なオーディオ レンジを忠実に再現します。高い圧縮モードでは入力に対してより複雑な分析を行うため、エンコーディングに時間はかかりますが、ファイル サイズは相対的に小さくなります。ファイル サイズが小さいことにより、高圧縮モードでは比較的低いビット レートでストリームする Lossless オーディオ クリップが作成されます。

Lossless クリップの編集に関する制限事項

次に述べる 1 つの例外を除き、Lossless オーディオ クリップを編集することはできません。

利用可能な Lossless コーデック

完璧な品質のサウンドをエンコードするには、次の Lossless コーデックを使用します。RealAudio Lossless コーデックは、RealOne Player (コーデックの自動アップデートが必要です) から RealPlayer 10 までのプレーヤーと互換性があります。

RealAudio Lossless コーデック
コーデック タイプ フレーバ サンプリング レート
RealAudio Lossless オーディオ ralf 0 44.1 kHz

オーディオ キャプチャ

ストリーミング クリップにはオーディオ ソースの品質が反映されます。ソースにおける品質上のすべての問題は、ストリーミング クリップにも影響を与えま す。ブロードキャストを編集することは不可能であるため、ライブのウェブキャストには、オンデマンド クリップの配信では発生しない問題がいくつか存在します。このセクションでは、高品質のソース ファイルをキャプチャしたり、高品質のブロードキャストを配信するためにサウンド機器のセット アップを行う際になどに役立つ情報を提供します。

詳細情報 : ライブ コンテンツのブロードキャストに関する詳細は第 10 章を参照してください。

ソース メディア

既存の素材をストリームする場合は、可能な限り高品質のソースで作業を始めてください。不要なノイズの最も少ない、最も明瞭なレコーディングを使用してください。レコード、オープン リール テープ、クローム (Type II) カセットといったアナログ ソース上の優れた録音でも良質のサウンドは提供できますが、CD (コンパクト ディスク) および DAT (デジタル オーディオ テープ) が適切なソース メディアであるといえます。Type I カセットや VHS テープといった一般消費者向けのレコーディング メディアは避けてください。

レコーディング機器

オーディオ チェーン内のすべての機器 (マイク、ミキサー、サウンドカード、その他) は、音質に影響を与えます。優れた品質のオーディオ コンテンツを提供するには、高品質のオーディオ機器やソフトウェアに投資する必要があります。品質の低い機器はノイズや歪みの原因となり、音質を低下させます。

シールド ケーブル

高品質のシールド ケーブルを使用することが重要です。シールドされていないケーブルを使用すると、回線ノイズやラジオ周波数のレコーディングへの干渉が発生する可能性が増大します。ノイズの発生を最小限に抑えるため、オーディオ ケーブルは電源コードと物理的に離れた場所に配置してください。また、すべての機器を確実に正しく接地してください。

入力レベル

適切な入力レベルの設定が重要です。すべてのオーディオ機器には S/N 比があります。S/N 比とはサウンド機器が歪みなしで再生することのできる最大限の音量と、各機器固有の「ノイズ フロア」の比率です。このタイプの歪みは「クリッピング」とも呼ばれ、高周波の可聴クラッキング ノイズを指します。

最良の S/N 比を得るには、プログラム中の最大音量の部分で機器が歪みなく処理できる最大の振幅レンジを使用するように、信号チェーン中の各機器の入力レベルを設定してください。信号チェーンは一般的には、マイク、ミキシング コンソール、コンプレッサ、サウンド カードを含みます。各機器において、入力レベルを 0 デシベルにできるだけ近づけてください (0 デシベルを超えないようにします)。

信号チェーンの各地点で信号の歪みをチェックしてください。何度かテストを行って、どのピークでも最大振幅を超えないことを確実にしてください。サウンド カード ミキサーのレベルを調整して、入力レベルが最大に近接し、かつ最大は超えないように設定してください。なお、調整は慎重に行ってください。入力レベルは突然大きくなることがあるからです。たとえば、インタビューの相手の声が突然大きくなったり、スポーツ イベントで観衆が大声をあげたりする場合があります。

ライブ ブロードキャストの音量レベル

ライブ オーディオ ストリームのブロードキャストを行う場合は、ゲインを圧縮するために (データの圧縮ではありません) ダイナミック コンプレッサが役立ちます。このオーディオ機器は自動的に音量レベルを調節します。一定の音量レベルが提供されるため、RealProducer に対して入力レベルを設定した後は、特に 注意する必要はありません。

サンプリング レート

サウンドは量子化ビット数 16 でキャプチャするようにしてください。ただし、最良のサウンドを生成するためのサンプリング レートは、RealAudio の各コーデッ クによって異なります。お持ちのサウンド カードで実行可能であれば、使用するコーデックの最適なサンプリング レートでオーディオ コンテンツをキャプチャしてください。RealProducer は、必要に応じて入力ファイルを最適なレートに変換しますが、これが推奨されるのは静的なファイルの場合のみです。ライブ ブロードキャストの場合は、コーデックの最適なレートをサポートしているサウン ド カードを使用してください。これにより、リアルタイムでサウンドをエンコードしながらサンプリング レートを変換する場合に生じるオーバーヘッドを回避することが可能です。

詳細情報 : 「RealAudio コーデック」 に各コーデックの最適なサンプリング レートが示されています。

ヒント : モノラル コーデックを使用する場合は、ステレオ サウンドをキャプチャする必要はありません。ただし、多くのサウンド カードではモノラル モードは単に右チャネルの入力を無視します。ミキシング コンソールを使用している場合は、モノラルへの変換の際に失われる情報がないように、すべての入力をセンタにパンしてください。

オーディオの最適化

オーディオをライブでブロードキャストしない場合は、サポートされている形式 (WAV や AIFF など) でデジタル化されたオーディオ ソース ファイルで作業することになります。オーディオ ファイルは、最適化の目的で編集を行う必要があります。そのためには、編集プログラムの機能を熟知している必要があります。このセクションでは、RealProducer でクリップをエンコードする前に、編集ソフトウェアを使用してソース ファイルの最適化を行うためのヒントをいくつか提供します。

ヒント : 常にオーディオ ソース ファイルのコピーを保存しておいてください。RealAudio クリップを元のソース形式に変換し直すことはできません。

DC オフセット

DC オフセットは、機器の不適切な接地が原因で生じる低周波の非可聴ノイズです。DC オフセットを除去しない場合、後続のサウンド編集の出力で歪みが発生する可能性があります。デジタル オーディオ ファイルをレコーディングした後、すぐにサウンド編集プログラムで DC オフセットの機能を使用してください。

ヒント : DC オフセットをレコーディング中に除去するオプションが編集プログラムにある場合は、それを使用してください。これにより編集のステップが 1 つ少なくなります。

正規化

レコーディング中は常に入力レベルに注意してください。レコーディング後に正規化を行い、レベルを最大化します。デジタル化されたソースが設定内で最大のゲインを持ち、クリッピングを含まない場合、ストリーミング ファイルは最高の音質となります。最大振幅レンジを使い切っていない場合、デジタル オーディオ ファイルは低品質のストリーミング クリップとなります。振幅レンジが低すぎる場合は、レンジを調整して振幅を増加させてください。

ヒント : ほとんどのサウンド編集プログラムは、レベルを自動的に最大化する正規化機能を備えています。システムによっては、100% に正規化されたファイルでは問題が生じることがあるため、最大で 95% あるいは -0.5 デシベルに正規化してください。

ダイナミック コンプレッション

正規化は、オーディオ ファイルの最も音量の大きい部分のボリューム レベルを最大化します。そのため、静かな部分は同じようにエンコードされない可能性があります。ダイナミック コンプレッションは、入力が一定のしきい値を超えた場合に入力を減衰させる (小さくする) ことにより、入力レベルを平滑化します。お持ちのオーディオ ソフトウェアのコンプレッションまたはダイナミック機能を確認してください。コンプレッション レシオを設定することにより減衰度を制御できます。これにより、最も音量の大きい部分が減衰され、入力レベルを適切に再調整することができます。

ヒント : 多目的のダイナミック コンプレッションの場合は、しきい値を -10 デシベルに、レシオを 4:1 に、アタックとリリース タイムを 100 ミリ秒に設定してみてください。入力レベルを調整して、3 デシベル前後のコンプレッションが得られ、また出力レベルがだいたい 0 デシベルになるようにします。

イコライゼーション

イコライゼーション (EQ) は、特定の周波数帯域を増幅 (大きく) させたり、減衰 (小さく) させたりすることにより、入力信号のトーンを変更します。EQ により、特定の周波数帯域を強調したり、ノイズや不要なサウンドを含む周波数帯域をカットすることができます。EQ はフラットな周波数レスポンスを持たないコーデック (つまり、エンコード後ある特定の周波数帯域が減衰してしまうコーデック) を補正します。したがって、EQ の使用により、RealAudio クリップを元のレコーディングのサウンドに可能な限り近づけることができるようになります。

ヒント : 音声のみのコンテンツの場合は、100 Hz より低い周波数帯域をカットし、1 〜 4 kHz の周波数を慎重に増幅することにより、聞き取りやすいファイルを作成することができます。


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