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第 2 章 メディアの制作

メディア ストリーミングの初心者に対して、この章ではメディア制作の背景知識を提供し、ストリーミングに関する重要事項について説明します。ストリーミング クリップのエンコード用の手順は説明しませんが、必要なツールやマニュアルなどの入手先は記載しています。

詳細情報 : 付録 Aも参照してください。メディアの制作やストリーミングに関して、よくある質問とその回答集です。

オーディオおよびビデオ

オーディオおよびビデオは、現在のところインターネット上で最も人気の高いストリーミング メディア形式です。RealPlayer で再生されるほとんどのオーディオおよびビデオ クリップは、RealAudio や RealVideo 形式でエンコードされています。ただし RealPlayer は、MPEG-1 や MPEG-4 ビデオ、MP3 オーディオなど他の形式も再生することができます。

ストリーミング クリップを作成するにはまず、標準的な非圧縮形式でデジタル化したオーディオまたはビデオ ファイルから始めます。Windows では、WAV (.wav) がオーディオの、AVI (.avi) がビデオの一般的な形式です。Macintosh では、QuickTime (.mov) および AIFF (.aiff) がよく使用されます。Unix ユーザは一般に MPEG (.mpg, .mpeg) から始めます。

ヒント : RealPlayer で開けるクリップ種別であれば、通常は Helix Server でストリーミングすることができます。ただし、圧縮形式のクリップでないとうまくストリーミングできません。たとえば、非圧縮の AVI は小さなクリップでも大きな帯域幅を必要とするため、ストリーミングには適しません。

備考: RealPlayer は Windows Media や QuickTime など、他のメディア プレーヤーの専用形式も再生できますが、これらの専用形式と Ram ファイルや SMIL とを組み合わせての使用はサポートしていません。こうした形式を RealPlayer にストリーミングする場合、Windows Media Player や QuickTime Player がそれぞれサポートしているマークアップ規則に従って、プレゼンテーションをオーサリングする必要があります。

オーディオおよびビデオ ファイルの編集

デジタル化したオーディオ ファイルやビデオ ファイルの編集には、お好きなオーディオまたはビデオ編集プログラムを使用できます。編集プログラムを使うと、たとえば不要な部分を切り取ってファイルの長さを設定することができます。RealNetworks のエンコーディング ツールには切り取りなどの編集機能は用意されていますが、ビデオ映像をシャープ化するなど、オーディオやビデオ編集プログラムが持っている高度な機能をすべて備えているわけではありません。

ヒント : ストリーミング オーディオ クリップまたはビデオ クリップの品質は、ソース ファイルが基本となります。オーディオやビデオ編集に熟練すれば、制作するストリーミング クリップの質も向上します。エンコーディング用ファイルの準備に関しては、『RealNetworks プロダクション ガイド』のオーディオ関連およびビデオ関連の章を参照してください。

クリップのエンコーディング

一部の編集プログラムは、デジタル化したオーディオやビデオを RealVideo や MPEG-4 などのストリーミング形式に直接エクスポートできます。お使いの編集プログラムがクリップをエクスポートできない場合、またはエクスポート機能を使用したくない場合、エンコーディング ツールを使って標準形式のファイルからクリップをエンコードすることができます。RealProducer Basic は、RealAudio および RealVideo クリップ エンコーディング用の無料ツールです。RealProducer Plus は、高度なエンコーディング機能を備えた強化バージョンです。

エンコーダによるストリーミング クリップの作成

エンコーダによるストリーミング クリップの作成

詳細情報 : RealProducer に関する情報およびダウンロード ファイルは、http://www.jp.realnetworks.com/products/producer/index.html から入手できます。

その他のクリップ種別

インターネット上ではオーディオおよびビデオが最大のシェアを占めていますが、ストリーミング可能なクリップ種別はこれだけではありません。RealPlayer は多くの種類のクリップを再生可能であり、さまざまなメディアをさまざまな方法で単一のプレゼンテーションに結合することができます。次のセクションでは、RealPlayer のメディア再生ペイン内で再生可能なオーディオ、ビデオ、およびその他のクリップ種別について説明します。

アニメーション

Macromedia Flash アニメーションでは、ストリーミング アニメから電子商取引アプリケーションまで、さまざまなクリップを作成できます。Flash アプリケーションのバージョン 5 を使用すると、アニメーションを RealPlayer へのストリーミング用に、RealAudio のサウンドトラック付きで直接エクスポートすることができます。ストリーミング Flash クリップは、.swf というファイル拡張子を使用します。Flash の詳細については、下記の Macromedia の Web サイトを参照してください。

http://www.macromedia.com/software/flash/

ヒント : 『RealNetworks プロダクション ガイド』のFlash 関連の章では、ストリーミング用の Flash クリップの最適化、および URL をクリップにエンコードする方法について説明しています。

画像

GIF や JPEG、PNG 形式の静止画像を、メディア再生ペインやメディア ブラウザ ペイン、関連情報ペインに表示することができます。SMIL を使用すると、オーディオ クリップやビデオ クリップと共に画像を含むストリーミング プレゼンテーションを作成できます。画像を対話形式のボタンに変えることもできます。第 8 章では、メディア再生ペイン内で複数のクリップを再生する基本的な方法について説明しています。

ストリーミング テキスト

タイミングを合わせたストリーミング テキストを作成する場合、RealText を使用できます。RealText は簡単なマークアップ言語であり、ビデオに字幕を付けたり、メディア再生ペイン内にハイパーテキスト リンクを作成したりすることができます。RealText マークアップ ファイルは、.rt というファイル拡張子を使用します。『RealNetworks プロダクション ガイド』の RealText 関連の章では、このマークアップの記述方法を説明しています。

帯域幅の方針

ネットワークに接続されているコンピュータにはすべて、接続帯域幅つまりデータ受信の最大速度があります。たとえば 28.8 Kbps モデムの Web ユーザは、毎秒 28.8 Kb 以下でストリーミングされるプレゼンテーションしか再生できません。これよりも速い速度でデータがストリーミングされるプレゼンテーションは、データがモデムを通過する速度がクリップ再生に必要な速度に達しないため、停止してしまいます。ただしこのようなプレゼンテーションも、接続速度の速いユーザにとっては問題ありません。

ストリーミング メディアの作成は、視聴者の接続帯域幅にうまく合わせることが非常に重要です。視聴者にとって、リンクをクリックしてから再生まで数秒以上待たされるというのは好ましくありません。また、帯域幅の消費が大きすぎてクリップの再生が途切れ途切れになると、視聴をやめてしまう可能性があります。帯域幅についての方針を定めることによって、クリップをすばやく、途切れることなく再生できるようになります。また、低速接続ユーザには通常の品質のクリップを、高速接続ユーザには高品質クリップを配信するという手法を採用することもできます。

対象となる視聴者帯域幅

ストリーミング プレゼンテーションは、視聴者の接続帯域幅すべてを消費してしまわないようにする必要があります。ネットワークのオーバーヘッドやエラー修正、消失データの再送などのために、帯域幅に余裕を残すことが必要です。余裕がないと、データ到着待ちの間に頻繁に停止してしまう可能性があります。次の表に、一般的なネットワーク接続での最大ストリーミング速度の推奨値を示します。たとえば 28.8 Kbps モデムでは、プレゼンテーションを毎秒 20 Kb 以下でストリーミングする必要があります。

最大ストリーミング速度
対象視聴者 最大ストリーミング速度
14.4 Kbps モデム 10 Kbps
28.8 Kbps モデム 20 Kbps
56 Kbps モデム 34 Kbps
64 Kbps ISDN 45 Kbps
112 Kbps デュアル ISDN 80 Kbps
社内 LAN 150 Kbps
256 Kbps DSL/ケーブル モデム 225 Kbps
384 Kbps DSL/ケーブル モデム 350 Kbps
512 Kbps DSL/ケーブル モデム 450 Kbps
786 Kbps DSL/ケーブル モデム 700 Kbps

これ以外の接続速度の場合、次のように最大ストリーミング速度を計算してください。

SureStream RealAudio および RealVideo

RealProducer は RealAudio や RealVideo のクリップを、選択した視聴者に応じて自動的に適切な帯域幅でエンコード (複数の帯域幅にも対応) します。SureStream テクノロジを使用すると、単一のクリップを複数の帯域幅に対してエンコードできます。たとえば RealAudio ミュージック クリップを、56 Kbps モデム用、112 Kbps デュアル ISDN 用、256 Kbps DSL 用などにエンコード可能です。速度が速いほどクリップの再生品質は向上します。視聴者が SureStream クリップへのリンクをクリックすると、RealPlayer および Helix Server は使用可能な帯域幅に基づいてストリーミング速度を決定します。

複数の帯域幅に対してエンコードされた SureStream クリップ

複数の帯域幅に対してエンコードされた SureStream クリップ

Helix Server および RealPlayer は、ネットワークの状況に対応して帯域幅を調整することもできます。ネットワーク通信量の増加によって接続速度が低下した場合、Helix Server は低速の帯域幅ストリーミングに切り換えてプレゼンテーションの停止を防ぎます。輻輳が解消されれば、Helix Server によって高速帯域幅ストリーミングへと戻ります。次の図に、56 Kbps モデムへの SureStream クリップ ストリーミングの例を示します。最初は 34 Kbps でストリーミングを開始、ネットワークが輻輳している間は 20 Kbps へと落とし、輻輳が解消すると 34 Kbps に上げます。

ネットワーク輻輳中の低速 SureStream クリップ ストリーミング

ネットワーク輻輳中の低速 SureStream クリップ ストリーミング

RealProducer を使って RealAudio や RealVideo クリップをエンコーディングする場合、SureStream を選択してさまざまな対象視聴者を指定することができます。ただし、RealAudio や RealVideo クリップを Web サーバで配信する場合、SureStream を使用することはできません。Web サーバで配信している場合、各クリップは単一の対象視聴者に対してのみエンコードできます。Web サーバ配信オプションは、クリップのエンコード時に RealProducer のユーザ インターフェースで選択できます。

ヒント : SMIL を使えば、視聴者の帯域幅に基づいて、異なるプレゼンテーションをストリーミングすることもできます。このマニュアルの SMIL の基本事項を習得後、『RealNetworks プロダクション ガイド』の切り換え関連の章を参照してください。

ビデオの大きさ

一般に RealProducer などのエンコーダは、ソース ビデオ ファイルをどのような接続に対してもストリーミング可能なクリップに変換することができます。ただし、低帯域幅の接続に合わせるためにファイルをきわめて小さくする必要がある場合、クリップの品質が低下する可能性があります。このため、クリップが正常にストリーミングされても、表示結果には満足できないかもしれません。高品質の再生を確保するためには、対象視聴者にとって適切なビデオの高さと幅を選択してください。クリップのサイズは、お使いのビデオ編集ツールで設定できます。RealVideo 形式にエンコーディングする場合、RealProducer を使ってビデオのサイズを変更したり、切り取ったりすることも可能です。

次の表に、テレビ用の 4:3 の縦横比が保持される一般的な 4 種類のビデオ クリップ サイズを示します。各クリップ サイズに対して、さまざまな対象視聴者にビデオ クリップをストリーミングする場合の、一般的な再生品質を示しています。画質の「優」は、不完全な映像がほとんどなく、ほぼなめらかに再生される映像フレーム レートであることを示します。それ以下の画質は、不完全な映像の頻度が高く、フレーム レートが低速であることを示します。

サイズおよび帯域幅による RealVideo の品質
対象視聴者 クリップ速度 サイズ (ピクセル単位) に対する画質
176 x 132 240 x 180 320 x 240 640 x 480
28.8 Kbps モデム 20 Kbps 低品質
56 Kbps モデム 34 Kbps
64 Kbps シングル ISDN 45 Kbps
112 Kbps デュアル ISDN 80 Kbps
社内 LAN 150 Kbps
256 Kbps DSL/ケーブル モデム 225 Kbps
384 Kbps DSL/ケーブル モデム 350 Kbps
512 Kbps DSL/ケーブル モデム 450 Kbps

ヒント : 次のリンクをクリックすると、上の表による推奨ビデオ サイズが表示されます。176x132240x180320x240

この表は、表示サイズの大きいビデオをストリーミングした場合、高速の接続のみで良または優の画質が得られることを示します。また、画質はストリーミング形式によっても異なります。たとえば RealVIdeo 9 形式は、RealVideo 8 形式よりも画質が高くなります。モデム経由でストリーミングする場合、クリップをまず 320 x 240 ピクセルでエンコードして、画質をテストすることができます。画質を上げたければ、エンコード時に編集ソフトウェアまたは RealProducer でビデオの大きさを縮小してください。

ヒント : RealProducer でビデオのサイズを変更する場合、RealVideo の設定を高速サイズ変更ではなく高画質サイズ変更にすると、よい結果が得られます。

ストリーミング速度を下げる場合

場合によっては、「最大ストリーミング速度」の表に記載された最大ストリーミング速度の推奨値よりも低い速度でクリップをストリーミングしたいこともあるでしょう。次のような場合、クリップの帯域幅を下げた方がよいかもしれません。

配信オプション

クリップをどのように配信しますか? 次のセクションで説明するとおり、クリップのストリーミング方法はメディア制作に大きく影響します。

Helix Server によるストリーミング

Helix Server は、プレゼンテーション ストリーミング用の推奨ホストです。ネットワーク経由でのマルチメディア ストリーミング専用に設計されており、複数のクリップの同期が保持されます。多くの高度な機能によって、ネットワーク状況が悪化した場合でもクリップをなめらかにストリーミングすることができます。各 Helix Server は、管理者が設定し実行します。Helix Server 管理者以外のユーザは、管理者に次の項目を確認してください。

  1. 使用可能なサーバのバージョンは?
  2. このマニュアルで説明しているクリップを配信するには、RealSystem Server 8 または Helix Server 9 が必要です。開発予定のクリップをすべて Helix Server で配信できるかどうか確認してください。

  3. Helix Server で配信可能なストリーム数は?
  4. 各 Helix Server には、同時に送信可能なメディア ストリームの最大数があります。たとえば最大 500 ストリームの Helix Server は、同時に 500 人の視聴者にビデオをストリーミングできます。使用予定の Helix Server の容量が十分かどうかを確認してください。

  5. 帯域幅の制約は?
  6. Helix Server コンピュータの送信帯域幅が、高速のクリップを同時に多数配信するには不十分な場合があります。高帯域幅プレゼンテーションを開発予定の場合、帯域幅の制約について Helix Server 管理者に相談してください。

  7. クリップの置き場所は?
  8. 一般にクリップは Helix Server 上に格納され、Web ページは Web サーバ上に置かれます。Ram ファイル の URL と Web ページのハイパーリンクを正しく設定するために、Helix Server 上のクリップの URL を知っておくことが必要です。(第 3 章 では、このトピックの詳細について説明しています)

  9. Helix Server の何らかの機能を設定する必要は?
  10. Helix Server 管理者は、次のような多数のストリーミングおよびセキュリティ機能を設定できます。

インターネット サービス プロバイダ経由で Helix Server を使用

Web ページがインターネット サービス プロバイダ (ISP) 上にホスティングされている場合、Helix Server に関する上記の問題について、ISP の管理者に問い合わせて確認してください。また、ストリーミング メディア用に使用可能なディスク容量も確認する必要があります。多くの ISP では、5 MB や 10 MB など一定のディスク容量をユーザに割り当てています。この容量は Web ページには十分ですが、ストリーミング メディアには不十分です。ビデオ クリップ 1 つだけでもこの程度の容量を占有します。

Web サーバからのダウンロード

Web サーバはある程度の数のクリップを配信可能ですが、Helix Server のようにクリップの同期を保って長いプレゼンテーションをなめらかに再生させるだけの能力はありません。Web サーバしか利用できない場合でもマルチメディア プレゼンテーションの配信は可能ですが、SureStream テクノロジなど、Helix Server が備えている機能のすべてを利用することはできません。

詳細情報 : 『RealNetworks プロダクション ガイド』では、プレゼンテーション配信関連の章にWeb サーバの制約のセクションが記載されています。


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詳細については、RealNetworks を参照してください。
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